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[プレビュー]オランダvsチリ 王国との対戦を考えるのは二の次、目指すは首位通過

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[6.23 ブラジルW杯B組 オランダ(日本時間24日1:00)チリ サンパウロ]

 ともに決勝トーナメント進出を決めており、どちらが首位通過を果たすかが焦点となる。現在、両チームが勝ち点6を獲得しているが得失点差で上回るオランダが首位に立っており、引き分けならばオランダが首位通過となる。決勝トーナメント1回戦の相手がA組の上位2チームとなり、どちらかが開催国ブラジルと対戦することが濃厚。しかし、グループAの最終節はグループBの最終節後に行われるため、ブラジルとの対戦を避けるような戦い方はできない。チームの勢いを殺さないためにも、まずは目の前の敵を打ち破ることに集中するだけだ。

 初戦で前回王者スペインを粉砕したオランダ代表は、何よりも攻撃陣が好調だ。5-3-2のシステムを採用しながらも得点を量産できているのは、2トップのFWロビン・ファン・ペルシーとFWアリエン・ロッベンが驚異的な決定力を見せ付けているからに他ならない。しかし、チリ戦ではファン・ペルシーを累積警告で欠くことになるため、どのような対応を施すのかに注目が集まる。2トップの一角に代役を置いて、これまでどおりのシステムを採用するのか、それともロッベンやFWイェレマイン・レンスらをウイングに配し、FWクラース・ヤン・フンテラールなどをCFに置く伝統的な4-3-3を採用するか。名将ルイス・ファン・ハール監督はどのような決断を下すだろうか。いずれにせよ、「チリに勝つために集中する」とファン・ハール監督が語っているように大幅なメンバー変更はないはずだが、ファン・ペルシーを欠く以上、ロッベンへの依存が高まることが予想される。ボールの出し手がチリの猛烈なプレッシングの網をかいくぐり、快足アタッカーが前を向いてボールを受けられる状況をいかに作り出せるかが、ゴール奪取のカギとなりそうだ。

 対するチリ代表は初戦のオーストラリア戦で3-1の勝利を収めて勢いに乗ると、こちらもスペイン代表を下して決勝トーナメント進出を決めた。前線から連動した激しいプレスを掛けてボールを奪い切ると、サイドを経由したショートカウンターでゴールを陥れる。攻撃に移った際に数人が前線に走り出してパスコースを作り出すように、チーム全体でハードワークできることが2連勝という結果につながってきた。「オランダ戦は決勝戦のつもりで戦う」とのホルヘ・サンパオリ監督の言葉どおり、首位通過を目指してオランダを全力で叩きに行くことになる。まずは強力攻撃陣をそろえるオランダの得点力を封じたいところだが、狙いは前線の選手ではなく、後方の選手となるか。オランダは後方からのビルドアップに難を抱えているため、チリ自慢の高速プレスでボールの出し手から自由を奪えればパスの精度を低下させられる。そうなれば、ロッベンら快足アタッカーが前を向いてボールを受けるような状況を少なからず減らすことにつながるだろう。仮にボールを奪い切れればしめたもの。ボールを奪った勢いそのままに鋭い速攻からゴールに迫る。「個人よりも集団が大事」と指揮官が語っているように組織力が大きな武器だが、『違い』を生み出せるFWアレクシス・サンチェスの個の力も生かしてゴールを奪い切り、首位通過を果たせるか。

■FIFAランキング
オランダ 15位
チリ 14位

■対戦成績
オランダ 1分

■テレビ中継
フジテレビ系


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