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[KING of 1v1]陸上部や“帰宅部”など経歴様々…台風影響心配も無事開催の九州予選は谷光と堀川が制す

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ドルトムントのレプリカユニフォームに袖を通し、笑顔が弾ける谷光大河(左)と堀川功太郎

 第95回全国高校サッカー選手権大会決勝と同じ来年1月9日に同会場で全国大会を行う「KING of 1v1」高校生大会の九州予選が19日に福岡県福岡市博多区のペナスタ博多で行われた。参加30名のバトルを勝ち抜いた谷光大河(筑陽学園高3年=写真左)と堀川功太郎(純真高2年=同右)の2名が、全国大会進出を決めた。

「KING of 1v1」は縦15m、横8mの特設コートで行われ、試合時間は1試合2分間。ゴールラインから3mの位置にある仮想ペナルティーラインの手前からゴールを決めれば2点で、それ以外はすべて1点となる。ピッチの周囲は壁に囲われており、壁を利用したプレーも可能。サッカーにおいての重要度が高い1対1の場面で勝負を仕掛ける意識を向上させる狙いがある。

 台風16号の影響が心配されたこの日。参加予定者の中には残念ながら出場が見送られた選手もいた。しかし当日の会場はほとんど雨に降られることなく、順調に日程を消化。1対1に自信のある高校生たちが熱戦を繰り広げた。

 参加者は様々な経歴の選手が集まった。長崎県立諫早農業高から参加した松山信之輔は陸上部所属。だがサッカーが大好きで、「個人で何か出来ないかなと思っていた」ところで、「KING of 1v1」の参加募集を目にしたのだという。また福岡大大濠高の松浦怜史はサッカー部どころか、学校で部活動をしていない“帰宅部”。週一回、フットサルチームの練習に参加している程度だというが、予選を1位通過すると8強まで勝ち進んだ。

 大会は予選を勝ち抜いた16名が抽選で2つのトーナメントに分かれ、それぞれの勝者が全国行きを決めるシステムになっている。トーナメントAでは谷光が圧倒的な勝ち上がりを見せ、決勝戦でも松岡皇冴(小倉商高2年)を8-1で下した。予選の初戦を落としていた谷光だが、「壁を上手く使えるようになった」ことで、得点を量産。持ち前のフィジカルの強さも発揮し、大会を圧勝した。

 もう一方のトーナメントBでは、14名が参加した純真高の2名による決勝戦になった。守備的ポジションを本職とする堀川だが、相手は普段GKとしてプレーする児玉裕介(2年)。「フィールドプレーヤーとして負けるわけにはいかない」と気合十分で臨み、堂々の九州チャンピオンになった。

 優勝者2名は来年1月9日に埼玉スタジアムで行う全国大会に出場するほか、12月1日に開催される『プーマナイト』にゲストとして招待されるなど、様々な特典を受ける。この日の表彰式ではプーマがオフィシャルサプライヤーを務めるアーセナルとドルトムントのレプリカユニフォームなどが副賞として贈られた。さらに全国大会で優勝すれば、ドルトムント観戦ツアーに参加できる権利を得ることになる。至れり尽くせりの両選手。堀川は「もうプーマさんから離れるわけにいかないです」と笑顔を弾けさせる。

 今後、予選は全国に展開され、9月22日に大阪府堺市のJ-GREEN堺で関西予選、同25日に宮城県宮城郡利府町にあるグランディ・21・フットサルコートで東北予選、そして10月10日には神奈川県横浜市のYC&AC(横浜カントリー&アスレチッククラブ)で関東予選が開催される。大会主催者によると、まだまだ参加できるチャンスはあるという。高校1~3年生の男女なら誰でも応募できるこの企画。興味のある人は今すぐエントリーサイトから応募してみよう!

(取材・文 児玉幸洋)

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