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[プリンスリーグ関東]「こんなもんじゃないとまだまだ示さないと」桐光学園は注目の2年生MF田中雄大が同点弾

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桐光学園高は0-1の後半21分、MF田中雄大が同点ゴール

[11.26 高円宮杯プリンスリーグ関東第16節 桐光学園高 2-2 前橋育英高 かもめパーク]

 桐光学園高は0-1の後半21分、「『まだまだできる』『こんなもんじゃない』とまだまだ示さないといけないと思っている」と結果への強い意欲を見せるMF田中雄大(2年)が、交代出場FW倉持快の右クロスをダイレクトで合わせて同点ゴール。鈴木勝大監督が「ウチの空いた穴を修正して、そこから出て行って自分の仕事してくれる」を賞賛する期待の2年生が見事な一撃で流れを変えた。

 ボランチの位置から勝負どころを見逃さずに前線まで走りきって決めた一撃。FW鈴木太我が頭でそらしたボールで抜け出した倉持のクロスの狙いは、中央のFW西川公基だったようだが、田中はややズレたボールを上手くフォローする形でゴールへ流し込んだ。川崎F U-18戦での先制点や甲府U-18戦、山梨学院高戦での決勝点などに続いて再び決めた貴重なゴール。「相手も着いて来ていなかったので、走り込めば(ボールが)来るかなと思った。昨日もクロスの練習やって、ああいう形で決められていた。ボランチでも試合で1本、2本はチャンスがある。そこで決められるかどうかで上に行けるかどうか決まってくる」と意識高いMFは少ないチャンスで決めて上で戦うことができるポテンシャルをまたも示した。

 選手権予選中断期間を終えてこの日がプリンスリーグ再開初戦。今年、2年生ながら名門にとって欠かせない存在になっている田中だが、選手権予選では納得の行くパフォーマンスができなかったのだという。初戦から大一番となった日大藤沢高戦で鮮やかな決勝ループ弾を決めたものの、「日藤戦以外は全然ダメだった。(優勝したけれど)モヤモヤする感じ」。武器である圧倒的な切り替えの速さや技術の高さを随所で示したものの、選手権予選はチームの中心選手に相応しいプレーができず、悔しさの残る大会だった。

 だからこそ、プリンスリーグ終盤戦や選手権などではチームの勝利を最優先に考えながら、自身も印象的な活躍をするつもりでいる。この日は今年U-17日本代表の監督を務めた山口素弘氏やJクラブのスカウトたちが視察に訪れる中で好プレーを見せたが、今後も多くの人たちにアピールすることが目標の一つ。「選手権に出ればいろいろな人に見てもらえる。きょうは選手権予選よりは自分のプレーができたと思う。まだまだやれることはあると思うので練習から高めていきたい」。今後も“こんなもんじゃない”ところを見せ続けて、目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)
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