[12.10 高円宮杯プレミアリーグプレーオフCブロック決勝戦 鹿児島城西高 1-0 近江高 Eスタ]
　
「特伐な」エディオンスタジアム広島で勝った。鹿児島城西高のGK橋口竜翔(3年=サンフレッチェ広島ジュニアユース出身)は試合終盤にPAからのシュートをセーブ。「絶対無失点で抑えて、チームを勝たせるっていう気持ちでプレーしていました」という守護神は、無失点勝利を素直に喜んだ。

「やっぱりディフェンスの選手がコース切ってくれたり、前の選手が良いプレス掛けてくれるんで、自分のところに止めやすいボールが飛んできている。フィールドの選手に感謝したいです。とても嬉しいです」

　鹿児島城西は各選手のハードワークや、プリンスリーグ九州1部得点王で藤枝内定MF芹生海翔(3年)や10番MF石内凌雅(3年)といった攻撃タレントに注目が集まるが、橋口の好セーブで勝っている試合も少なくない。この日も守護神の安定した守りが勝利の一因に。それも地元・広島、エディオンスタジアムでの勝利を橋口は喜んだ。

「このエディオンスタジアムっていう広島県でサッカーしてたら特別なもの。自分もその気持ちがあって、とても嬉しかったです。(今日は)家族もおじいちゃんおばあちゃんも友達も来てくれました」。家族や友人たちの前で活躍し、プレミアリーグ初昇格という快挙を成し遂げた。

　橋口は「(同じ鹿児島県勢の)1個上の神村学園に福田師王と大迫塁いう代表がいて、その人たちと戦ってみたいっていうのがあったり、サッカーの雰囲気とか体験できた時、とても良かったので」という理由で広島から鹿児島城西へ進学。下級生時から公式戦を経験し、現在は長期離脱明けのFW福岡想太朗主将(3年)に代わり、ゲーム主将を務めている。

「一番後ろから全部見えてるんで、チームを鼓舞しながら支えていけたらなと思っていました。選手権もやっぱり堅い試合になると思うんで、守備から入って、攻撃陣と協力しながらまた勝っていきたいです」。目標はプレミアリーグと選手権の「二兎取り」。選手権予選でも後方からチームを支え、無失点で勝ち続ける。

(取材・文　吉田太郎)

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