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[新人戦]名門・藤枝東の10番は左利きのMF柳川結飛「番号にとらわれずに、自分のプレーを」

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藤枝東高の10番MF柳川結飛(2年=エスパルスSS静岡出身)は得意の左足で同点アシスト

[1.27 静岡県高校新人大会準決勝 浜名高 2-1 藤枝東高 愛鷹多目的競技場]

 県新人大会は初戦からの4試合で31得点。だが、藤枝東高は準決勝で1得点に終わり、敗退した。10番のMF柳川結飛(2年=エスパルスSS静岡出身)は左足CKで同点ゴールをアシスト。また、ボールを収めて、独特の間合いでDFの動きを止め、得意の左足キックで相手を苦しめていた。だが、2点目が奪えず。「自分たち、サイドにストロングがあるんで、そこから、サイドから中で仕留めるみたいな回数をもっと作りたかったです」と悔しがった。

 浜名高は中央に厚みがあり、ボールを奪うと中盤から攻略を狙って来ていた。その中で、柳川は混雑した中央から割って入ることは難しいと判断。だが、チームはボールを保持しながら、最後の局面でのアイディアやクオリティを欠いてしまう。

 それだけに、「(やや引き気味の位置など)中盤だけじゃなくて、もうちょい攻撃的なポジションで、余裕もってラストパスとか、シュートに繋げれるシーンがもっと欲しかったです」と10番は反省した。

 そして、「もっと運動量を増やして、たくさんボールに係れるようにしていきたいです。FWの2人も特長あって、得点能力も高い選手だと思うんで、自分が出し手になって、その2人をもっと輝かせれるような選手になりたいです」。エース格のFW湯山大輔(2年)と大型FW市川大耀(2年)をより活かし、チームのゴール数を増やす。

 鷲巣延圭監督が「多くの選手がゲームに絡める位置には多分いると思うんで、競争も結構激しいです」という今年の藤枝東。そのチームで柳川は10番を背負っている。これまでは主にトップ下を務めていたが、指揮官が「遠くが見える」と評するMFはボランチへ転向。左足のプレースキックや長短のパス、シュートに自信を持つレフティーは守備意識が高まり、声もより出すようになったという。

「今まで(10番は)あんまりつけたことがないので新鮮ですけど番号にとらわれずに、自分のプレーを出していけたら」。自然体で力を発揮していく意気込みだ。憧れの存在はMFルカ・モドリッチ(レアル・マドリー)。まるで相手のプレッシャーを感じていないかのようにボールに係わり、ゴールに結びつける選手になることを自分も目指し、勝利に貢献する。

 藤枝東は3年連続で選手権予選準優勝に終わっているだけに、今年こそ選手権に出て目標の全国制覇へ。「今までずっと、選手権で悔しい思いしてきた。今年こそは勝って、全国行って、全国取りたいです」と誓った。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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