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[MOM4625]美濃加茂DF安部聖人(1年)_守備センスピカイチの1年生DF、1-0勝利に貢献

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無失点勝利に貢献した美濃加茂高DF安部聖人(1年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.3 岐阜県高校サッカー新人大会準決勝 各務原高 0-1 美濃加茂高 長良川球技メドウ]

 174cmの身長はCBとして小柄だが、ピッチ内で見せる存在感はとても大きい。美濃加茂高が昨年のインターハイ予選、選手権予選に続く3大会連続での決勝進出を果たせたのは、DF安部聖人(1年)抜きでは語れない。

 守備力とともに自信を覗かせるのは冷静なビルドアップだが、この日の序盤は上手く行かなかった。安部はこう振り返る。「前半は相手が前からプレスに来たので、自分がゴールキックを貰っても、出す所がなくて苦し紛れに縦に蹴るしかなかった。後ろから繋いで行こうとしたけど、できなかったので苦しかったです」。

 ただ、松田英樹ヘッドコーチが「相手のポイントだった9番(FW亀山凌雅、2年)を全て潰してくれていた」と称えたように本職の守備では高評価。本人も「今日は上手く抑えられたと思う。昨年の最初に県の1部リーグで対戦した時は、相手のボールにあまり強く行けなくて奪えなかった。ただ、今日は強く行ってボールを取れたし、ヘディングでも競り勝てたので良かったです」と笑みを浮かべる。

 後半は各務原高が10人になった影響もあり、最終ラインから上手くゲームもコントロール。相手が自らの背後を狙って入れるボールを上手く処理して攻撃に繋げるなど、随所で彼の持ち味が感じられる試合となった。

 タイミングよく相手よりも先にジャンプすることで自分より大きい選手であっても簡単には競り負けない。地上戦でも相手の目を見ることでドリブルのコースを読んで突破を止める。身長は小柄ながらも守備センスはピカイチだが、入学当初はフィジカルの差に苦しんだという。

 だが、新チームになってからは筋トレに励み、強さがアップ。戦術的な理解度も高まり、自らに自信が持てるようになってきた。「最近は強くボールを奪いに行くなど、自分発信での守備ができるようになってきた。ヘディングは自分の武器だと思っている。1対1で相手と正対した時は抜かれない所と最後に奪い切る所を頑張っています」。

 ルーキーイヤーの昨年から出場機会を掴んできたため、今年は守備の主役として活躍が期待される。本人も自覚十分でチームとして、個人として飛躍の一年にするつもりでいるという。「まずは明日の決勝で帝京に勝ちたい。そして、インターハイとG1、選手権の3つで岐阜のトップに立ちたいです」。そう話す安部は二戦連続での活躍を狙っている。

(取材・文 森田将義)
森田将義
Text by 森田将義

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