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[新人戦]「スピードは誰にも負けない」。可能性大の鵬翔MF中村虹登が同点ゴールを演出

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鵬翔高MF中村虹登(2年=FC KAJITSU出身)は強烈な武器を発揮し、同点アシスト

[2.17 九州高校新人大会予選リーグ第2節 城北高 1-2 鵬翔高 ふれあいスポーツランド 芝生広場]

 宮崎の伝統校、鵬翔高が逆転勝ち。左サイドの俊足アタッカー、MF中村虹登(2年=FC KAJITSU出身)が反撃の中心になっていた。

 FC KAJITSU(鹿児島)時代はサブで、「県外出て、1人で、寮で生活して成長したい」と隣県の強豪での挑戦を決めた。洗濯など自立して行動できるようになったというMFは現在、スケール感の大きなプレーを見せている。

「スピードは誰にも負けないと思う」と語る中村はこの試合、チーム一のスピードを活かしたドリブルで、幾度も左サイドからの仕掛けにチャレンジしていた。抜け出した後のクロスやシュートはまだまだ課題。ゴール前で相手DFにクリアされていたものの、繰り返し続けたサイドアタッカーが同点ゴールを演出した。

 27分、左サイドから縦へ持ち込んでグラウンダーのラストパス。これがMF福地星天(2年)の足元に通り、同点ゴールとなった。「自分はスピードが武器なんで、そこで勝負できて、クロスから点が入ったんで良かったです」と中村。追いついた鵬翔はその2分後にも得点を奪い、逆転勝ちを収めた。

 中村は昨年、守備面などの課題もあって出場機会が限られていたという。だが、上永智宏監督は「彼は面白いですね。メンタリティだとか、まだ弱いですけれど、強くなれば、ほんとに良い選手になる」と評価。日本代表MF三笘薫のような選手に成長することを期待する。

 中村も普段から三笘の動画をチェック。「ボールを置く位置とか、間合いとか、出すタイミング」を学んでいるという。これまでは「足だけで生きてきた」というが、相手DFを見て逆を取ることも意識。自慢のスピードを活かす術も磨き、試合で強烈な武器を発揮している。

 今後へ向けては、「チームが苦しい時とかに点取って勝たせられるよう選手になりたいです」。Jクラブ、大学のスカウトが多数訪れている九州高校大会はアピールのチャンスだ。チームも予選リーグ3連勝で準々決勝へ進出。「次の進路とかも関わってくると思うんで、自分の武器をアピールして 声掛けてもらえるようにしたいです」と語る中村が、神村学園高(鹿児島)との準々決勝でも躍動する。 

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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