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[新人戦]目標は「日章の高岡君」。選手権3試合で先発した神村学園の1年生FW日高元は「凄い」と感じたストライカーのように

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神村学園高のU-17日本高校選抜候補FW日高元(1年=神村学園中出身)は決勝で決勝点に絡む活躍

 宮崎県出身の1年生FWは、年代別日本代表や日本高校選抜で活躍中のストライカーが目標だ。神村学園高(鹿児島)FW日高元(1年=神村学園中出身)は、KYFA男子第45回九州高等学校(U-17)サッカー大会で3得点。大津高(熊本)との決勝でも右サイドへの抜け出しから決勝点に係るなど優勝に貢献した。

 瞬間的なスピード、推進力、球際の強さを武器とする日高は昨年、1年生ながら強豪・神村学園の先発に抜擢され、選手権でも全3試合で先発出場。ボールを受けて前を向いた瞬間、一気にスピードを上げてゴール方向へ切れ込んでいく。DFの前に強引に潜り込む動きやDFを振り切ってシュートまで持ち込む力は対戦相手の脅威になっている。

「なんか夢中でやってたら、(プレースタイルが)自然とそうなったみたいな感じです」と日高。FW西丸道人(3年、現仙台)の隣で学んできたFWは、「自信はついてきています。ボールを呼び込むとか、自分で行くとか変わりました」と貴重な経験を力に変えている。

 九州高校新人大会では予選リーグ突破をかけた中津東高(大分)戦で2ゴール。佐賀東高(佐賀)との準決勝ではダイビングヘッドでゴールを決めた。決勝でも相手DFの前に強引に潜り込んで前進。個の力で相手を押し下げ、クロスバー直撃の左足シュートを撃ち込むなど怖さのある動きを見せていた。

 ただし、まだまだ質の部分が課題となり、違いを作り出すまでは至らず。選手権で先発を務めていた1年生に対する周囲からの要求も高い。柏野裕一コーチは「日高はだいぶ年間通じて右上がりだったので。でも、技術的なところをもうちょっと上げないといけないっていうところもあります。それこそ、高岡君みたいになっていってくれれば」と日章学園高(宮崎)のU-17日本代表FW高岡伶颯主将(2年)のようなストライカーになることを期待する。

 日高は宮崎県宮崎市の佐土原町出身。本人も目標とする選手に、同じ宮崎県出身の俊足FW高岡の名を挙げる。「(目標は)日章の高岡君。(自分と同じで)身長とかあんま高くないですけれど、ジャンプ力とか収めるところもあるんで。そういうところも学んでいきたいです」。1月のU-17日本高校選抜候補合宿で日本高校選抜候補としてプレーする高岡を見て「凄いな」と感じたという。

「FWをやりたいです。(自分よりも大柄なDF相手でも)関係ないっす」と語る日高はU-16鹿児島県選抜として出場した国体で、強豪・東京都戦で存在感のある動きを見せてゴールも決めた。U-17日本高校選抜候補合宿でも回数こそ少なかったが、特長を発揮。新シーズンにブレイクする可能性は十分にある。

 今季の目標は「(得点を)取れるだけ取りたいです」。高岡や神村学園の先輩FW名和田我空(2年)のように年代別日本代表に「行きたいです」という思いも持つストライカーが、24年に飛躍を遂げる。

大雨の佐賀東高戦ではヘディング弾も


(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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