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「自分が折れたら終わり」。富山一の新リーダー、左WB大村笙太主将は1つ1つ泥臭くプレーすることを追求する

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富山一高の左WB大村笙太主将(新3年=JFAアカデミー福島U-15WEST出身)が得意の左足でチャンスメーク

「今年の自分たちは人数も少なくて、結構周りからも『今年はあまり力がない代』とは言われてるんですけど、でも、自分たちは1個1個泥臭くプレーしていくのが自分たちのチームの良さだと思ってるんで、そういうところを追求してやっています」

 選手権16強・富山一高(富山)の新リーダー、左ウイングバック(WB)大村笙太主将(新3年=JFAアカデミー福島U-15WEST出身)が自分たちの良さを追求して強化していくことを誓った。

 富山一は3月25日から28日まで開催された第14回PUMA CUP ㏌ SAKAI U-17に出場。近大附高(大阪)戦は相手MF和田悠久也(新3年)に技ありゴールを決められるなど2点を先取されたが、FW喜多桜太郎(新3年)を筆頭に攻守で前に出て反撃する。

 そして、「自分の武器は左足からのクロスだったり、スルーパスとかだったりするんで、そういったところでチームに貢献したい」という大村の縦への仕掛けや左足クロスでゴールへ迫る。終了間際には左クロスからMF千田唯人(新2年)がヘディングシュートを決めて1点差。同点に追いつくことはできなかったが、昨年からの経験者であるDF須田哉寿(新3年)、182cmDF木下空(新2年)、キープ力も高いDF小林元希(新3年)の3バックを中心とした守備など最後まで我慢強く戦った。

 大村は「昨日の立正大淞南などの試合とかでは、どうしても立て続けに失点してしまって。チームをあそこから再構築するってところでやっぱりまだまだかなと思ってたんですけど、今日は残り15分で前から行くってところは、チーム全員共通してやれていた」と前向きな評価。翌日の鵬翔高(宮崎)戦勝利(2-1)に繋げた。

 大村は中学時代にJFAアカデミー福島U-15WESTで活動。練習参加した富山一で大塚一朗前監督(現モンゴル代表監督兼U-23代表監督)の熱意を感じ、「ここでやりたいなってちょっと強く思ったので。地元で選手権も優勝した時も見てたんで。憧れもあった」と進学を決めたという。

 今年、リーダーを務める大村は意識していることについて、「まずチームをまとめる、引っ張っていかないといけない、っていうところと、やっぱりチームが苦しくなった時に自分が折れたら終わりだと思ってるんで、そこで自分が踏みとどまって、チームをもう1回盛り上げたりするところっていうのは意識してやっています」と説明する。近大附戦は良いきっかけになったが、もっと失点を少なくすること、自身のクロスの本数増加も求めていく考えだ。

 プリンスリーグ北信越は4月6日が初戦。新シーズンへ向けて大村は「やっぱりプリンスの相手は全部強いって言われてるところなんで、泥臭くやるのはもちろん、1つ1つの対人とか、セカンドボールを奪えないときつくなってくるので。やっぱり人に強くいけるように、日々の練習からやっていきたい。目標はプレミアの昇格戦に望むこと。インターハイはベスト8以上で選手権は全国制覇できるように、そういうチーム作りをしていきたい」。意識高くレベルアップすることを目指し続け、結果に結びつける。
 
(取材・文 吉田太郎)

吉田太郎
Text by 吉田太郎

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