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パトゥムMFチャナティップは“古巣”等々力で待望初ゴール、敗戦後もゴール裏で笑顔の挨拶「きょうはチャナ幸せ」

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MFチャナティップが笑顔で川崎Fサポーターにあいさつ

[11.7 ACLグループI第4節 川崎F 4-2 パトゥム・U 等々力]

 川崎フロンターレ退団から4か月ぶりに古巣に戻り、奇しくも等々力陸上競技場で初ゴールを含む2得点を挙げた。パトゥム・ユナイテッド(タイ)のMFチャナティップは「試合には負けたけど、気分はいいんだ」と振り返った。

 2022シーズンに北海道コンサドーレ札幌から加入したチャナティップは約一年半、川崎Fでプレーした。しかし本領発揮は難しく、今シーズンはリーグ戦2試合、ルヴァン杯で3試合1得点、天皇杯1試合の出場に終わる。所属時にはホームの等々力陸上競技場でゴールを決めることはできなかった。そして今夏、パトゥム・Uに旅立った。

 グループリーグを全勝で勝ち進む川崎Fは、前節にも敵地でパトゥム・Uと対戦した。点の取り合いの末に4-2で勝利すると、今節での再戦を等々力陸上競技場で迎える。チャナティップは退団から4か月ぶりに古巣に戻ってきた。

 川崎Fが前半16分にMF脇坂泰斗のPKで先制すると、チャナティップが同33分にゴールを決め、パトゥム・Uが同点に追いつく。川崎Fは40分に再び脇坂がPKで2点目を挙げると、パトゥム・Uもチャナティップが直後にゴールを決め、またしても2-2と追いついた。しかし、川崎Fが地力の差を見せつける。後半23分にMF山村和也が、終了間際にFW宮代大聖が勝ち越しゴールを決め切り、4-2でグループリーグ4連勝を果たす。

 チャナティップは等々力陸上競技場で初ゴールを挙げたが、2得点の奮闘もむなしくパトゥム・Uは4連敗となった。

 しかし試合には敗れたが、チャナティップは晴れやかな顔でかつてのホームを楽しんだ。川崎Fの面々とは試合中にも交流する姿を見せ、試合後には川崎Fサポーターの前で挨拶。「日本語むずかしい」とスタンドを沸かせつつ「きょうはチャナ幸せ」と古巣帰還の喜びを噛み締めていた。

 試合後にはユニフォーム交換は2人と行ったことを明かす。前半終了後にFWマルシーニョと、試合終了後にはMF瀬川祐輔とも交換。毎日会話をしていたという瀬川とは「仲が良い」と振り返った。「あとユニフォームが10枚あれば、全員と交換したと思う」と冗談交じりの笑顔で語っていた。

(取材・文 石川祐介)
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石川祐介
Text by 石川祐介

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