beacon

ドイツに0-3で敗れ、ヤングなでしこは決勝進出ならず

このエントリーをはてなブックマークに追加


[9.4 U-20女子W杯準決勝 日本0-3ドイツ 国立]

 完敗だった。U-20女子W杯は4日、準決勝の2試合を行い、U-20日本女子代表(ヤングなでしこ)はU-20ドイツ代表と対戦。史上初の4強進出を決めたヤングなでしこだったが、彼女たちの前に立ちはだかったドイツの壁は、あまりにも高かった。キックオフから1分も経たないうちに最終ラインを突破され、失点を許してしまう。さらに13分、20分にも追加点を許し、前半だけで3点差を付けられた。後半に入って、日本も反撃を見せて何度かドイツゴールに迫ったが、最後まで得点を挙げることはできず。0-3で敗れたヤングなでしこは、8日の3位決定戦でナイジェリアと対戦することになった。

 決勝進出を目指す日本は、8月30日の準々決勝・韓国戦(3-1)と同じメンバーで試合に臨んだ。GKは池田咲紀子、4バックは右から高木ひかり土光真代木下栞浜田遥。中盤は猶本光藤田のぞみのダブルボランチで、右に田中美南、トップ下に柴田華絵、左に田中陽子が入り、西川明花が1トップを務めた。

 キックオフ直後に試合は動いた。日本は開始56秒でドイツ代表のMFメラニー・ロイポルツに最終ラインの裏を突かれて、先制を許してしまう。同13分にもDFラインの背後を取られると、FWゼニファー・マロツァンにGK池田の頭上を越すループシュートを決められてしまい、立ち上がりで2点のビハインドを背負った。さらに20分にもCKからFWレナ・ロッツェンが打点の高いヘッドを決められ、0-3と大きくリードを広げられてしまう。

 立ち上がり、ドイツの守備を崩せなかった日本も、前半21分には左サイドからチャンスをつくる。田中陽のクロスをゴール前で田中美がヘッドで合わせたが、ボールは大きく枠を越えて行った。同25分には早くも日本ベンチが動く。田中美を下げて、グループステージ最終戦のスイス戦でスタメン出場したFW横山久美を起用した。その横山に28分、チャンスが訪れる。左サイドから浜田が上げたクロスが、右サイドの横山に流れてきた。右足を振り抜いた横山だったが、シュートは体を張って守るドイツのDFにブロックされてしまう。その後も日本はドイツの高い位置からのプレスに苦しみ、低い位置でボールを失ってはピンチを招く時間が続く。前半のシュート数、2対13という数字通りの力の差を見せつけられて、前半45分を終えた。

 攻めるしかない日本は、後半に入ってから攻勢に出る。後半8分には猶本を起点に左サイドを崩し、中央へクロス。GKが弾いたボールを西川がシュートしたが、DFにブロックされてしまう。日本は前線からプレスをかけ、高い位置でボールを奪って、チャンスをつくり出す。しかし、ドイツの最終ラインを崩すまでには至らず、シュートはブロックされた。

 後半16分にも細かくパスをつないだ日本は、柴田がドリブルからシュートを放ったが、ボールは右へ外れて行った。この直後に日本は、田中陽を下げてFW道上彩花をピッチに送り出す。同29分、日本は途中出場した道上がPA内でチャンスを得るが、シュートはGKに抑えられる。後半41分に日本代表は右SB高木を下げて、DF中村ゆしかを起用し、最後の交代枠を使い切った。ホームで意地を見せたい日本は、ロスタイムにも柴田がPA外からシュートを打つなど果敢に攻めたものの、最後までゴールを決めることはできず。0-3で敗れて、決勝進出には届かなかった。

(取材・文 河合拓)
▼関連リンク
U-20女子W杯2012特集ページ
ヤングなでしこ・吉田監督「5-3で勝つつもりだったが…」
チーム完敗、自身も途中交代…田中陽「次勝ってメダルを取る」
19分で3失点。反省を次に生かしたい守備陣
敗戦を糧に…猶本「もっと世界で通用する選手に」

TOP