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クラブ史上初CL出場権獲得のレスター、ラニエリ監督は涙浮かべる

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[4.11 プレミアリーグ第33節 サンダーランド0-2レスター・シティ]

 プレミアリーグは11日、第33節の2日目を行った。FW岡崎慎司が所属するレスター・シティは敵地でサンダーランドと対戦し、FWジェイミー・バーディの2得点で2-0で勝利した。他会場の結果により、クラブ史上初の欧州CL出場権獲得が決まった。試合後、レスターのクラウディオ・ラニエリ監督の目には光るものがあったようだ。『BBC』のインタビューでの様子を『ESPN』などが伝えている。

 試合直後のピッチで涙を浮かべた指揮官は「試合前、スタジアムの外でレスターのシャツを着たたくさんの貴婦人を目にできることは素晴らしいことだ」と言い、「信じられないよ。彼女たちはレスターから私たちをサポートしにやってきてくれたんだ。感動したし、それこそがサッカーというものだ」とピッチ上からスタンドを見渡し、感傷的になってしまったと認めた。

「サポートしてくれた皆さんに感謝の気持ちを伝えたい。本当にすごいことだ。彼らは優勝という夢を見ているし、私たちもその夢を見続けたいと思っている。しかし実現するまでは、集中し続けなければならない」

 この日の試合は残留を目指す相手を前に苦戦。それでも後半21分にバーディのゴールで先制すると、終了間際のアディショナルタイム5分にはまたもバーディがゴールネットを揺らし、2-0で勝利した。

 ラニエリ監督は「タフな試合になるとわかっていた。サンダーランドも残留を確実なものとするためにやってくるとわかっていたからね。結果的に勝ち点3を取れて満足しているよ。私たちのパフォーマンスはとてもソリッドだった。もちろん、ドローにされる危険性はあったが、こちらにも3つか4つのチャンスがあった」と振り返った。

 また2月14日のアーセナル戦以来、7戦ぶりとなる得点を挙げたバーディについて、「バーディがゴールできたのも重要だ。彼はここ最近の試合でも良いアシストをいくつかしているが、彼こそが私たちのゴールスコアラーであり、再び得点できるようになる必要があったからだ。だから彼が得点できたことはとてもうれしいよ」と労った。

「まだ私たちは何も成し遂げていない」と話す指揮官は「落ち着いて集中し、力強くソリッドにプレーし続けなければ。とても感慨深いが、今自分がどういう気持ちになっているのか伝えるのは難しい。今日はいくつかミスもあったし、良くなかったところを修正していきたい」と先を見据える。

 この日の試合で勝利し、5戦連続の完封勝利で5連勝を飾ったレスター。6試合を残す5位マンチェスター・ユナイテッドとの勝ち点差を19差とすると、4位以内が確定。クラブ史上初の欧州チャンピオンズリーグ(欧州CL)出場権を獲得した。初のプレミア制覇へ向けては、2位のトッテナムに勝ち点7差で追われている状況だ。

「重要なのは私たちが次の試合でも集中することだ。選手たちにはこう言ったよ。『素晴らしい勝利だった。しかし私たちにはあと2試合残っている。最初の相手であるウエスト・ハム戦はとてもとても難しい試合になる。ウエスト・ハムは優秀な選手が揃ったファンタスティックなチームだ。その後のスウォンジー戦も別の意味で難しい試合になる。今は幸せな気分に浸っていてよいが、明日からは気を引き締めなければ』とね」

 試合直後こそ涙を浮かべたラニエリ監督だったが「いつも選手たちには言っているんだ。『次の試合、次の試合だ』と。次の試合以外のことは考えたくないんだ。誰も私たちがこの位置にいると予想できなかっただろう。しかしこれからも戦い続けなければならない」と力強く語った。

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