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国内組に強烈ダメ出しも浅野の度胸には感嘆、ハリル「浅野はボスになった」

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 国内組に対する高い要求を口にした。日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督は5日の公式会見で「(国内組の)何人かの選手は体脂肪率に問題がある。もしかしたらそれが原因でA代表にいられないかもしれない」と言及。合宿中に測定した数値から一部の国内組のフィジカルコンディションに不満を感じたようだ。

「国内組にはまだまだ十分な準備ができていない選手がいる。ハイレベルが何かを素早く理解しないといけない。トレーニングでも彼らは高いインテンシティーに長く付いてこられない。国内組のトレーニング状態をフィジカル的に高めないといけない」

 国内組への厳しいダメ出し。練習に臨む時点のフィジカルに物足りなさを感じていることをメディアの前でもはっきりと公言し、選手の奮起を促した。

 一方、A代表初選出のMF大島僚太、MF小林祐希、欧州組を含めたフル代表には初合流のFW浅野拓磨の3人について「浅野、大島、(小林)祐希に関して、彼らの様子には満足している」とも指摘。特に3日のブルガリア戦(7-2)に途中出場し、自ら獲得したPKを決めて代表初ゴールを記録した浅野に対しては、ジョークをまじえて称えた。

「みなさんも見たように、浅野はボスになってしまった。自分でPKを取って、自分で勝手に蹴った」。浅野がブルガリア戦でPKを獲得した場面。ベンチのハリルホジッチ監督はFW宇佐美貴史をキッカーに指名したが、浅野本人がボールを離さなかった。

 指揮官は試合後、「最初は宇佐美に蹴らせようと思ったが、ベンチの人間が『浅野、浅野』と全員が声を荒げていた。試合も試合だったので、浅野に報酬をあげようかなと思った。浅野に機会を与えて、みんなを喜ばせたいと思った」と、当時の状況を明かし、「本当に勇気のある人間だと思う」と、その度胸に感心した。

「21歳でボスになれるなんて信じられない。そういう変化があったのかもしれない」。この日の会見でもニヤリと笑い、その強心臓ぶりに感嘆していた。

(取材・文 西山紘平)

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