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開幕連勝を狙った千葉&山形は痛み分け…FW船山がチーム救う同点PK弾

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[3.4 J2第2節 千葉1-1山形 フクアリ]

 J2第2節1日目が4日に各地で行われた。フクダ電子アリーナでは、ホーム開幕戦となるジェフユナイテッド千葉とアウェー2連戦のモンテディオ山形が対戦。前半をスコアレスで折り返した試合は、後半に両チームとも1点ずつを取り合い、1-1のドローに終わった。

 千葉は前節から先発1人を変更。フォーメーションは同じ3-3-2-2で、GK佐藤優也がゴールを守り、3バックは右からDF多々良敦斗、DF近藤直也、DF西野貴治が並んだ。中盤はワンボランチにMFアランダ、右ウイングバックにDF北爪健吾、左にMFホルヘ・サリーナス。2シャドーはMF町田也真人と、青森山田高出身でプロ入り開幕2戦連続スタメンのMF高橋壱晟が務めた。2トップの一角には、前節のFW清武功暉に代わって移籍後初先発のFWラリベイ。新加入のアルゼンチン人ストライカーがFW船山貴之と前線でコンビを組んだ。

 一方、山形は前節からスタメンの変更はなし。フォーメーションも同じ3-4-2-1でゴールマウスにGK児玉剛を据え、3バックは右からDF加賀健一、DF菅沼駿哉、DF茂木力也。中盤はMF本田拓也とMF風間宏希がダブルボランチを組み、両翼は右にMF鈴木雄斗、左にMF瀬川和樹が入った。前線はMF瀬沼優司とMF南秀仁が2シャドーを担い、1トップにはFW阪野豊史。前節と同様に先発11人のうち9人が新加入選手となった。

 開幕連勝を目指す両チームの一戦は、序盤からホームの千葉がハイラインとハイプレスで山形を押し込む展開となった。前半1分にはさっそく決定機。左CKからキッカーの船山がショートコーナーを選択し、受けたサリーナスのクロスにゴール正面の西野が頭で合わせるも、枠をとらえられず。さらに同9分にはカウンターから、左サイドのサリーナスが前めにポジションを取っていたGK児玉の意表を突き、左足でループシュート。だが、惜しくもゴール上のネットに落下した。

 さらに千葉の攻勢は続く。前半16分、高橋が左足で打ったシュートの跳ね返りを自らPA手前中央で拾い、PA内の船山に絶妙な縦パスを送るが、フィニッシュには至らない。同33分にはPA内左でボールを受けた高橋が倒されながらも右足で中央へパス。町田とラリベイが重なってボールがこぼれ、素早く反応したラリベイが右足で押し込もうとするが、GK児玉のビッグセーブに遭った。

 山形は前からのプレスがはまらず、自陣の守備でも浮いた位置を取る船山に手を焼き、ボール奪取に苦戦。何度か相手の背後を突いて速い攻撃を仕掛けたが、相手の寄せが厳しく、いい形でフィニッシュまで持ち込めず。前半はスコアレスながら千葉が終始優位にゲームを進めた。

 後半に入り、最初にチャンスを迎えたのは劣勢だった山形。後半2分、PA右角付近から瀬沼が右足でクロスを送り、PA内中央の阪野が倒れながら右足でボレーシュートを放つ。しかし、ボールは左ポストのギリギリ外を通過していった。

 山形は千葉のプレスが弱まったこともあり、後半は最終ラインで丁寧につなぎながら、両ワイドを使って敵陣に攻め込んでいく。そして後半8分、右サイドを突破した瀬沼がPA内右から右足でマイナスに折り返し、中央の南が左足でファーへ流す。最後は阪野が滑りながら右足で押し込み、待望の先制ゴール。阪野はこれが移籍後初得点となった。

 千葉は後半10分、高橋に代えて移籍後初出場となるMF熊谷アンドリューを投入。すると同14分、高い位置でのボール奪取からアランダ、船山とつなぎ、船山から受けたラリベイがPA内右で本田に倒され、PKを獲得する。PKのキッカーを務めたのは船山。同15分に落ち着いてGK児玉の逆を突き、右足でゴール左に沈めた。

 同点に追いつかれた山形は後半17分に左サイドの瀬川に代え、今季初出場となるDF高木利弥をピッチへ送り出す。同23分には右CKから風間が送ったクロスにPA内中央の菅沼がヘッドで合わせるが、枠をとらえられず、勝ち越しゴールは奪えない。

 後半29分には両ベンチが動く。千葉は船山との交代で清武、山形は南に代えてMF汰木康也をそれぞれ投入。すると同30分、千葉のラリベイが左サイドをドリブルで持ち上がり、PA内左から左足で強烈なシュートを見舞うが、GK児玉に足で弾かれ、こぼれ球は風間にゴールラインの外へと蹴り出された。

 山形も直後に反撃。後半34分、途中出場の汰木が自陣の左サイドでボールを持つと、一気に加速して千葉の守備陣を置き去りにする。そのまま独走し、ゴール前でGK佐藤優との1対1を迎えるが、右足のシュートはストップされた。同35分には再び汰木が左サイドを抜け出し、今度はPA内左でシュートではなく横パスを選択。しかし、中央でDFにカットされ、得点機には結びつかなかった。

 山形は後半42分に先制ゴールの阪野を下げ、市立船橋高出身でプロ2年目のFW永藤歩を投入する。千葉も直後に町田との交代でMF佐藤勇人をピッチへ送り、互いに3枚のカードを使い切ったが、スコアは1-1のまま動かずに終了のホイッスル。千葉は2015年以来、山形は1999年のJ2参入以降クラブ史上初となる開幕連勝を逃した。

(取材・文 阿部哲也)
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