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「何日も、何か月も、何年も引っ掛かっている」…麻也は初戦で“勇気”を示す

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日本代表DF吉田麻也

 4年前から引っ掛かっているものがある。しかし今大会で、その引っ掛かりがなくなるような準備をしてきた自負がある。翌日にW杯初戦コロンビア戦を迎える日本代表。自身2度目のW杯に臨むDF吉田麻也は、気を緩めることなく勝負の朝を迎えようとしている。

 FIFAランキング61位の日本に対して同16位のコロンビアは、過去の実績を踏まえても格上と言える相手。5日目まで進んでいる今大会を引き合いに出し、「どこも固く入っている印象。特に大国とやるチームは守備的に戦っているイメージ」を持つ吉田は、「おそらく僕らも同じような形で手堅く攻めることになると思う」とコロンビアとの力関係を考えると、まずは失点を防ぐために守備に力を注ぐ必要があると考えている。

 だが、守っているだけでは得点は生まれない。得点が生まれなければ勝利もない。そこで大事になってくるのが「勇気」だと強調した。守備時にはブロックを作りながらも、ラインを押し上げる“勇気”や前からボールを奪いに行く“勇気”。そして攻撃時には試合状況に応じつつ、クリアや横パスを選択するだけでなく、つなぐ“勇気”や縦パスを打ち込む“勇気”を持たなければならない。

「ここだというときに全員が前に力を掛けられるかどうか。比重が基本的に後ろになると思うので、それでもボールを前に奪いに行けるか。前に出るとき、出ていけるかというエネルギーの使い方。そこで勇気を持ってエネルギーを使えるかどうかが大事だと思う」

 自身初の大舞台に立った4年前。全試合フル出場を果たしながらも、チームは1勝も挙げることなく大会から姿を消した。結果を出せなかったことには当然悔いが残っているが、自身の持つ力を出し切れなかったことが「何よりもそこが自分の中で消化不良で、何日も、何か月も、何年も、そこは引っ掛かっている」と心の中に残っている。

「まずはすべてを出し切りたい。大会が終わったときに『ああしておけば良かった』『こうしておけば良かった』という気持ちばかりで日本に帰るのではなく、出し尽くして何も出せないという気持ちで帰りたい」。大会ですべてを出し切るために――。まずは初戦で大事だと語った“勇気”をピッチ上で示し、コロンビアから勝ち点をもぎ取りたい。

(取材・文 折戸岳彦)

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