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[Fリーグ]町田vs府中 試合後の両チーム選手コメント

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[7.28 Fリーグ第9節 町田 2-0 府中 町田総合]

 Fリーグは28日、第9節を行いペスカドーラ町田府中アスレティックFCの東京ダービーを行い、町田が2-0で勝利した。この結果、第1巡目を終えて、町田は6位。府中は順位を落し、8位となっている。

 以下、試合後の両チーム選手コメント

●FP宮田義人(府中アスレティックFC)
「相手にイゴールがいる以上、なかなか点は入らないから、先取点は大事だと思っていました。取られてしまったことも、取れなかったことも、悔やまれますよね。(失点場面は?)一瞬の迷いから決められてしまいました。あの失点でゲームのプランが崩れてしまい、点を取りに行かなければいけなくなりました。いろんな特徴がある選手がいるチームなので、今後良くなる可能性はすごくあると思っています。良くなるように僕らも信じてやっていきたいです」
―1巡目終わって、完成度は上がっている?
「チームの完成度は徐々に上がっていますが、Fリーグはやっぱりそんなに簡単に勝てる舞台じゃない。周りもレベルが高いので、僕らの質が上がっていても、簡単にそれを試合の中で出させてもらえない。練習と試合はやっぱり違う部分があると思うので、それがまだ出せていないかなと思います。練習でできていることが、試合でできていないところがありますね」

●FP金山友紀(ペスカドーラ町田)
―1巡目が終わったが?
「今日の勝利でうちは、3(勝)の3(分)の3(敗)ですよね。そうするためにも、今日は勝って終わりたかったんです。ここまでの結果自体は全然、満足いくものではありませんが、舌を向いている場合でもない。まだ27試合残っているので、どうなるかわかりませんからね。どこがどこに確実に勝てるっていう、確実なものがないリーグなので。そこに対してしっかり戦っていきたいです。自分たちは、自分たちとの戦いなので。浦安戦のような試合ができても、浜松が相手だと同じパフォーマンスが出せない。かと思えば、今日のように府中を相手にも集中してやれる。そういう波をなくさないと。それが名古屋の強さだと思うし、しっかりとどんな相手にも結果を残すのが上位のチームだと思うから。大阪も僕はそうだと思うんですよね」

―それはメンタルの問題?
「メンタルが問題だと思います。今日は、僕がキャプテンを任されましたが、みんなには『オレがキャプテンというより、一人ひとりが責任をもってやらないと何にもないと話しました。やっぱりそれぞれに役割があって、特徴ある選手がいる中で、しっかり与えられた仕事、あたえられたことをこなせれば、結果は出てくると思います。それができなければ、どこにも勝てないと思うので。先週の浜松戦後、最初の練習でその話をして、今日もう一回、同じことを言いました」

―先制点は、見事なループシュート。本当にシュートのバリエーションが増えている。
「本当に。ああいうのもやっぱり、ああいう練習もしますが、GKイゴールが前に出てくると普通に打つと絶対に当たる。そういうところでイメージはできていました。もっと言えば、あそこに僕が走ることに対して、すごく良いボールが出てくる。去年であったらジャッピーニャからだったのですが、今年は(永島)俊、滝田(学)、(藤井)健太くんからも入ってくる。僕を使ってくれるバリエーションも増えているので、そこで良いパスが来る。今日も俊からのパスが来て、僕はトラップとかなんでもできたと思うんです。GKが前掛かりにきていたのが見えたので、あれはイメージ通りにいきました」

―今年はホーム初勝利が早かったが?
「それは本当に良かったです。ホッとしています。今日はダービーでしたし、何か赤いの(キャプテンマーク)を巻かされるし(苦笑)。自分で『こんなの巻いているけど、みんなも一緒だから!』って言って、自分の責任をみんなに振っていました(笑)。でも、巻く以上負けたくない気持ちはありましたね」

●FP滝田学(ペスカドーラ町田)
―昨季はなかなか勝てなかったホームで、早くも今季初勝利だが?
「そうですね。ここまで(今シーズン)勝てていないということしか、考えていなかったです。去年は去年なので。今日はリーグを終わらせないためにも勝たないと絶対絶命だったので。一つひとつの試合に集中しようと大地(悟)くんも言っていたので。そこは、みんなで力を合わせて、ホームで勝利を挙げようと思っていました」
―警告をもらった場面含め、個人的には立ち上がりに底辺でのミスが多かったが?
「めっちゃありましたね。そこは、(試合を見ていた)木暮(賢一郎)先輩にも怒られました。ちょっとダメでしたね」
―リスクを冒して攻めようとしたから?
「全然、全然。全然です。リスクを冒して攻めないようにしていたんですけど、逆に変な感じになってしまいました。正直、コンディションも上がっていなくて困っています。オフもちょっともらったんですけど、韓国遠征から上がっていなかったので。でも、そんなにネガティブなものじゃないので、気にしていないのですが。今日は最初に底辺で取られた場面、あれがなければ、最悪のパフォーマンスじゃなかったですね。次は頑張ります」
―プレーオフを目指すチーム、ここからどう挽回する?
「町田は挽回と考えると、すぐコケるんで(苦笑)。メンタルで片付けたくはないんですけど、何かしらのあれが働くので。本当に何人か口を酸っぱく言っていますが、一つひとつ。目の前の戦いに集中してやっていくという、原点に戻っています。それをできるように。今日、メンバー外になった選手も、ピリピリしていると思いますしね」
―でも、その横江選手、篠崎選手が成長すれば、チームは大きくなる。
「絶対そこなんですよね。そこは、ならないと。実際にベテランですし、ベテランが波あるとありえないから。そこはチームとして、もっと求めないといけない。この試合をきっかけにしないと。今日メンバーが代わって勝った事実もありますから、それを良い方向に持っていかないと意味がなくなると思うので」

●FP本田真琉虎洲(ペスカドーラ町田)
―まずは、おかえりなさい。今季初めてピッチに立った感想は?
「めっちゃ嬉しかったね。プレーできたことが。」
―ケガはもう大丈夫?
「右モモ裏の肉離れで、2か月ちょいくらいプレーできなかった。ケガしてプレーできないのが、選手としては一番つらいですね。去年も足首のじん帯とかをやってプレーできなかったので。今は治ったので、オレはこれから。今日は久しぶりの試合ですぐ疲れたから。どんどんこれからコンディションが上がってくると思う」
―GKイゴール入ったのも大きい?
「それもポジティブなことだね。ピヴォにボールがどんどん入るし、それでチャンスが増えて来ると思う」
―昨年は17試合で7ゴール。今季はまだ27試合あるが多くのゴールが取れそう?
「試合はいっぱいあるからね。これから点は取りたいし、頑張ります」
―ホームでの勝利は?
「去年は勝った記憶がないくらいだから、初めて勝ったような感じで嬉しい。この前の試合も外から見ていて、チャンスはいっぱいあって、勝てる試合だった。今日は勝てて良かった。お客さんも喜んでくれたし、それが一番大事なこと。次はゴールでもお客さんを喜ばせられるように、またここから頑張ります」

●FP出浦知弘(ペスカドーラ町田)
―今季初出場、Fリーグのピッチに立つ気分は?
「やっぱり最高の環境ですし、最高のメンバーと戦えて、刺激がありますよね。全部うまくいかなくても、それが刺激だし、うまくなれるチャンスだし。まだうまくなれると思っているので。そういう高いところでやりたいと思っていたので、うれしいです」
―今日の試合、1-0でどっちが次の点を取るかが大事だったと思う。その中でのゴールだったが?
「そうですね。特にうちの戦い方として、先制した後に取られる。特に20分から30分の時間帯に取られることが多いので、その時間帯に逆に僕が点を取れて、流れがガラッときたのは大きかったと思います」
―かなり良いゴールでしたが、ボレーは得意?
「そうですね。修さん(甲斐修侍)からのボールが良かったので。足に吸い込まれるようなボールが来て、僕は蹴っただけだったので。そういう練習もしていますし、その中でヘタでもないし、うまくもないですが、足に吸い込まれるようなボールがきたので、力も抜けて打てたので、あれはもう入ったなと思いました。打った瞬間に」
―甲斐のパスは受けやすい?
「受けやすいですね。僕はあのセットで出る限り、修さんに当てたら、とにかく裏に出てくることを信頼して走り続けると決めています。そういう信頼関係があるんで」
―ホーム初勝利だが?
「ここから這い上がらないといけないし、今日は順位が入れ替われるチャンスだったので。その中で、ゼロ(失点)で勝てて、入れ替えができたのは次につながる。プレーオフを目指しているし、優勝を目指しているので。どれだけみんなで上を目指せるかという話もしていますから、今日は結果が出て良かったです」

●GKイゴール(ペスカドーラ町田)
―今日も日本語で指示を出していましたね?
「一つ確認したいんですけど、『切リ替エ早クシテ!!』って間違っていますか?」
―間違っていないですよ。
「良かった。僕がそう言ったら、観客席から笑いが起きていたんで、何か変なことを言ったかな、間違えたかな、と気にしていたんです(笑)」
―でも、もう大丈夫そうですけど?
「聞くのは大丈夫。でも、しゃべるのはダメ。マン・オブ・ザ・マッチに選ばれても、会場のインタビューとか、恥ずかしい。だから、ちょっと淳太さん(関野監督兼通訳)を呼んできます」
―加入後、初のホームでの勝利について?
「ホーム初勝利はすごくうれしいです。ただ、これまでの神戸戦、湘南戦も勝てた試合を落としてしまったので。今日は1点目を取って、その後はチャンスを生かせなかったけど、1-0で前半を終えれました。後半の入りもしっかり入れて、2点目をあの時間帯に取れたのは大きかったです。ホームゲームに勝つのは、チームにとって大きなこと。勝ち点3を取れたのは良かった」
―1巡目を戦って、町田というチームのポテンシャルはどう感じている?
「1巡して、ポテンシャルの高さは感じています。ただ、ゲームを戦ってきて、勝てるゲームがほとんど。それだけのポテンシャルがあるのに、試合巧者になれない。ゲームコントロールができない未熟さをすごく感じています。そこができれば、優勝を目指せるポテンシャルはあると思いますし、1巡目の後半に来て、浜松戦は落としてしまいましたが、ゲームコントロールはできてきて、名古屋戦、浦安戦、今日と自分たちのゲームコントロールができるようになってきた。これからもっと突き詰めていければ、優勝もできると思います」
―直近の3試合で2失点は、リーグ最高の記録だが?
「やっぱりディフェンスは良くなっています。もともと町田は攻撃のチームですが、ディフェンスからしっかり入って行く文化がありませんでした。でも、ディフェンスの大切さやディフェンスに対する神経の使い方が高くなってきて、集中したディフェンスができるようになってきました。ここ3、4試合できるようになってきましたが、まだまだクオリティを上げていかなければいけません。まだまだやっちゃいけないミスを減らしていかないといけませんし、今後の町田にとって大きなことだと思います。ですから、良くなっては来ているけど、まだまだ改善の余地はありますね」

●FP大地悟(ペスカドーラ町田)
―完全に守備の人になりましたね?
「そうですね。役割というか。しょうがないですね」
―完封が3試合で2試合です。
「イゴールも入って、自分の役割をやるしかないですね」
―イゴールの効果とは?
「今までだったら入っているシュートを止めてくれるっていうのは、すごく感じます」
―今季初勝利は?
「今までチャンスは何回もあった中で、例えば神戸戦、湘南戦、ここでやった試合で逃していたので、今日だけは勝ちたいという気持ちでやっていました。去年、一昨年は勝てなかったので」
―1巡して手応えは?
「イゴールが入って、守り方もだいぶ分かって来たので。第2クールは巻き返しできるように頑張りたいです。今はちょうど成績が5割なので。結構、もったいない部分が第1クールはあったので、第2クールは頑張りたいです」
―かつて、大地選手といえば「ボレーシュート」でした。ボレーの名手から見て、今日の出浦選手のボレーは?
「素晴らしかったです。今後も頑張って欲しいです」
―最近のファンには「大地のボレー」でイメージが通じますか?
「通じませんね(笑)。もう通じませんよ。どっちかというと、後ろの選手なんでね。もっともっといろいろやりたいんですけどね、仕方がないです(笑)」

●FP永島俊(ペスカドーラ町田)
―先制点のアシストについて?
「ダイレクトで出しました」
―マークが来ていたが?
「あそこは通ると見えていました。あと(金山)友紀さんとの関係はつくっていて、間に通すだけで、友紀さんは行けるなと思っていました。友紀さんとの関係は、見えているときはもちろん見ていますが、ポジショニングをとっていなくても、たとえばオレにボールが入ったときにパッと顔を上げて友紀さんと目が合えば、どこに走るかは大体わかるんです。ちょっと相手がコースを切って来ても、そこを通せばっていうときは、浮き球とかでも出したり。それが大きくなったり、相手に当たったりしますが、狙うことは常に意識しています」
―金山さんは多少、無理な状況でも受けてくれますからね。
「そうです。そこで、その関係性を見せておけば、相手が中に切ってくれば自分が前を向いてシュートすればいい。結構、ドリブルが特徴と言われるんですが、あまりこだわっていないというか。どっちかというと、相手の嫌がることをしたい。どうしてもドリブルしたいっていうのもないですし、相手が(ドリブルを)警戒しているのであれば、別に中でパスを通してもいい。しかも、友紀さんは決めてくれるので。またジャッピ(本田真琉虎洲)が戻って来たので、また一つ3人で絡んで行ける場面ができると思います」

●FP甲斐修侍(ペスカドーラ町田)
「ありがたいことに、今季は4巡あるからね。これで全部で3巡だったらきつかったけど、4巡あるからね。ミスで勝利を逃した試合が4つあるけど、もう一回チャレンジできるチャンスが少しは残っていると思う」
―2点目のCKからのシュートが大事な意味を持った。名古屋もあの形から点をとっているが、今のFリーグのトレンド?
「いや。オレらも名古屋とやるときはそういう情報があったし、映像も見ましたね。だけど、オレらも裏で合わせるとか、下がってボレーはやっています。やっていますけど、試合であんなに鮮やかに決まることはないから。あれは出浦が本当に持っていた」
―甲斐選手のボールが良くて、『合わせるだけでした』って言っていましたよ。
「いえいえいえ。良いボールだから入るとは限らないんだよね。ちょっと悪いぐらいの方が入りやすいこともある。良すぎて、滞空時間が長すぎると、ボールを待っている間に体幹が保てなくて打ち損じたりする。良いボール過ぎてうまくいかないことってある」
―そこまで高いループパスではなかったですね。
「あれ以上、高かったら、多分バーンって上に行っていたと思うけど、たまたまちょうどいい高さだったからね」
―めっちゃパスに気を使っているじゃないですか?
「いやいや、たまたま行っただけで、気を使ってないですよ。たまたまその高さに行ったから良かったですよ。あれを一発で沈める出浦が素晴らしかった。あまりにも鮮やか過ぎたから、ネットを揺らしたときに『外かな?』と思ったけど、喜んだから『入ったんだ』っていう感じだったからね(笑)。でも、前半戦のオレらのエラー数を考えたら、今日の勝利で浮かれている場合じゃないからね。しっかり集中していきたいです」

(取材・文 河合拓)

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