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夢は正夢に…ロンドンの切符手にした丸山「ここからが本当の勝負」

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 日本サッカー協会は2日、ロンドン五輪に出場する日本女子代表(なでしこジャパン)の登録メンバー18人を発表した。最大の“サプライズ”と呼べそうなのはFW丸山桂里奈(大阪高槻)の選出だ。昨年9月11日の五輪アジア最終予選・中国戦(1-0)で右膝前十字靭帯損傷の重傷を負い、今年6月のスウェーデン遠征でなでしこジャパンに復帰したばかり。まだコンディションも万全ではないが、佐々木則夫監督は「キャンプで強化しながらの(コンディションの)アップも加味しての選考」と、本大会開幕までにコンディションを上げられるという“期待値込み”での選出となった。

 スウェーデン遠征で不発に終わり、今季から移籍した大阪高槻でも得点はゼロ。五輪メンバー入りはボーダーライン上にいたが、「ノリさん(佐々木監督)の夢をよく見る」と、“予感”ならぬ正夢を見ていた。佐々木監督は「僕の夢ということは、たぶん良い登場の仕方ではないと思う」と笑わせながらも、その決定力、大舞台での勝負強さに期待して18人に入れた。

「女子W杯のドイツ戦でも決勝点を挙げている。練習をしている中でも、100%のコンディションではないが、正確なシュートをゴールに入れるというのは感覚的に持っている。逆算して、必ずやオリンピックでも、途中から投入すればゴールやアシストという結果を出してくれるんじゃないかと思って選考した。それに、オフザピッチのポテンシャルにも高いものがある(笑)」

 昨年の女子W杯ではドイツとの準々決勝に途中出場し、延長後半3分に決勝点を決めた丸山。もう一度、スーパーサブとしてなでしこの救世主となれるか。「発表を聞いて、素直にうれしく思っています。が、同時に、ここからが本当の勝負だなという気持ちでいっぱいです」。クラブを通じて喜びのコメントを発表した丸山は「ケガを乗り越えて頑張り続けることができたのも、応援して下さった皆さんからたくさんたくさん力をもらったおかげです。次は私がロンドンで、皆さんに勇気や希望、元気を伝えられるように、一生懸命に頑張りたいと思います」と、強い決意を口にしていた。

▼なでしこジャパンのロンドン五輪メンバー18人はこちら

(取材・文 西山紘平)

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