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[フットサルW杯2012]指揮官に感謝するFP小宮山「我慢してゲームができた」

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[11.7 フットサルW杯2012 日本代表 4-2 リビア代表 フアマーク]

 決勝トーナメント進出のために、勝ち点3が絶対に必要だったリビア戦。日本は立ち上がりから攻めながらも、なかなかゴールを挙げられなかった。FP小宮山友祐(バルドラール浦安)は、難しい展開になったと認める。

「勝たなければいけない試合でしたし、立ち上がりは意識して入ったが、思った以上にやれたので。やれてしまうと早く先制点がほしいとなって、弱冠前掛かりになって、リビアのカウンターを何回かくらって、危ないシーンがありました。前半に点が取りたい、早く楽になりたいということで、攻撃からの守備の切り替えが遅くなりました」

 落ち着くことができたのは、ハーフタイムのミゲル・ロドリゴ監督の言葉のおかげだったという。「監督がハーフタイムに『アジア選手権でもこういう試合を経験している。慌てずに、まだ20分ある。自分たちのペースになるから、我慢して戦え』という指示があった。あの指示があったから、我慢してゲームができたと思います」と振り返る。

 ミゲル監督は言う。「今日の試合はアジア選手権でオーストラリアと戦った試合に似ていました。ナーバスに入り、攻撃に焦るシーンがあったので、HTで選手たちに話をして、思い起こさせたのです。あの時の克服の仕方、マインドを思い出させて、『リラックスして、笑顔でプレーしよう』と話しました。そして、後半に入り4-1に持っていけました」。

 終盤にPKで1点を加えられたが、日本は4-2で勝利し、ノルマの勝ち点3獲得を達成した。だが、この試合が終わった時点では、日本の決勝トーナメント進出は決まっていなかったため、小宮山は喜びを抑えながら試合後に話をしている。

「正直、喜ぶに喜べない。まだ決まっていないので。勝ち点4を取りましたけど、先に進めるか分からない。もちろん勝てたことは嬉しいですし、他の組み合わせ次第で大丈夫だというふうに監督も、スタッフも言っていました。でも、確実ではない。ひとまず今日勝ったことに満足して、喜んでいますが、まだその先が決まっていないので、今の試合もそうですし、喜べるのは、明日以降の結果になると思います」

 結果的に、ウクライナが6-1でコスタリカに勝利し、この日のうちに日本の決勝トーナメント進出が決まった。ピッチ内では熱いプレーを見せながらも、常に冷静沈着な判断を下す闘将の存在は、決勝トーナメントでも日本の大きな支えとなるはずだ。

(取材・文 河合拓)

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