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[AFCフットサル選手権2014]4日の練習後の選手コメント

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 ウズベキスタン戦から一夜明け、フットサル日本代表はホーチミン市内の日本人学校でリカバリートレーニングを行った。イラン以外の国に13年ぶりとなるアジア選手権での敗戦を喫した日本だが、一夜明けて選手たちは気持ちを切り替えたようだ。また、日本人学校の子供たちと過ごしたことも、良いリフレッシュになった様子だった。

 以下、4日の練習後の選手コメント

●FP滝田学(町田)
―開幕して1勝1敗。イラン以外の国に負けたのは2001年大会以来です。
「そうですね。でも、そこはあまり意識していないというとウソになりますが、気にしても仕方がないし、優勝できていない方が多いのでね。優勝以外は準優勝しても同じ。僕たちが目指しているのは優勝なので、その過程の中と考えて、今は切りかえられています。一回落ちたところから上がってくることができたら、そこは僕たちも強くなれるところだと思うので、悔しいですけどポジティブに捉えていますよ」
―ここ最近、引いてくる相手との戦いが少なかった影響もあった?
「相当、そこは今までと違いましたね。引いてくるにしても、ハーフまで引いてくる相手はいましたが、あそこまでドン引きしてくる相手はいなかったので。そこは確かに苦しんだ部分です」
―それでも、形はつくれていたのでは?
「きれいに崩したわけじゃないので。圧倒的にチャンスも多かったし、ほぼほぼ守れていたので、そこは自信を持っていいと思いますが、勝てないのは僕らの弱さだと思います」
―ゴール前に走り込む動きとかが少なかったように感じましたが?
「そこはかなり確認しました。ファー詰めはどう考えても足りなかったですし、もったいない部分がありましたけど」
―キルギスとの試合も難しくなりそうです。
「キルギスはいつも1-0とか、接戦になります。以前は負けているのにプレスに来なかったり、パワープレーをやっていて、ミゲルが怒っていた印象もあります」
―相手は引き分けでもいい状況です。
「はい。引いてくると思います。でも、僕たちはここを引き分けたり、負けて上がれるっていう状況だったとしても、勝たないとイランには勝てないと思っていたので。あまり状況に変わりはなく、もう勝つだけですね」
―雰囲気も悪くなさそうですね。
「昨日のうちにそういう話もあって。寝る前に考えるところは考えて、反省するところは反省して、もう今日からは切り替えていこうという話があったので、うまく切り替えられたかなと思います」
―試合後の円陣では何を離した?
「これが試練だっていう話をしましたね。新しいグループなのでね」
―実際に2試合を戦って、この新しいグループの感触は?
「僕は前回、前々回を経験していますが、圧倒的に個のスキルとかは上がっていると思います。あとは、チームの勝利に対する執着心とか、代表に対する想いとか。代表に対する想いは、今から出せと言っても出せないと思うので。これは試合を重ねることで重みが出ると思います。1試合目も、みんな緊張していましたし、そこで12-0になって、正直、緊張が一回ほぐれて難しさもあったと思います。だから、ここでもう一回、そうとう緊張する状況ですが、うまくみんなで乗り越えたいです」
―滝田選手は出場時間が短いですが、個人的に調子はどうですか?
「出場時間は短いですね。でも、もうちょっと出られたら出られたで頑張ります。僕は僕のプレーをして、もっとやります」

●FP星翔太(浦安)
―終盤、森岡選手と交代した直後にファー詰めに行かなかった場面があったのですが。
「あのときは、あっちがDF3枚整っていたので、交代直後だったから、予期はしていなかったですね。時間も1分10秒くらいあったので、慌てることないのかなと思ったのですが、仁部屋が行った瞬間に来たので。確かに行けばよかったなと思いますが、試合を通してあそこのセグンドの位置にいることは多かったけど、来なかった部分が多かったから。あの1本は抜けたから、あの場面にいればよかったと振り返るとそれだけですけど、僕が打った時もセグンドに人がいなかったし、それはチームとしての課題かなと思いますね」
―攻撃が単発になっていた?
「そうですね。相手が止まっているので。正直、このグループでこういう相手と試合をすることがなかったので。攻撃の形っていうのはあったと思うのですが、さらに細かい共通認識が持てていなかったかなと思います。でも、ゴールが入るチャンスは何度もあったし、そのセグンドに限らず。GKが当たっちゃっていたこともあったし。そこでもう一工夫できなかったことが問題なだけで、うちがやっていることがダメだとか、そういう風には感じていないです」
―この大会、森岡選手のゴールはありましたが、ピヴォのゴールがまだありません。
「そうですね。やっぱりピヴォに対するDFが日本以上に厳しいので。押されても、引っ張られても、基本的にファウルは取られない基準があるので、そこにアジャストしなければいけないと思います」
―寄せてくる前に反転してシュートを打つ場面も、何度かありましたね。
「だから、良いタイミングで、こっちの準備ができているタイミングでパスが入ってくれば勝負できるのですが、そうじゃないタイミングでボールが来たり、相手が準備できているタイミングで入ってくると強く来るので、そこに対してのフォローがないと。特に相手も捨て身で来ているので、厳しいですよね。そういうのを考えると、もちろん自分の仕事として点を取りたいですけど、点を取らないといけないし、アシストもしないといけませんが、さっきのセグンドに詰めることもそうだけど、すべてはつながっているかなっていう感じです」
―キルギスとは1点差のゲームが多く、彼らは明日の試合、引いてくることが予想されます。
「戦い方は、ウズベキスタン対キルギスタンの試合(2-2)を見ましたが、がっちりかみ合っていたので。まぁ、でも、韓国戦が間に入っていなくて良かったなというのは、今思うことですね」
―同じタイプの相手と連続でできますからね。
「そうっすね。もう課題は分かっているし、同じようなDFをしてくるだろうし、捨て身でくるだろうし。そういうのを含めて、ブロックをつくってくると思うので、どれだけセグンドの課題とか、ピヴォにどうやって当てるか、ドリブラーがどう仕掛けるか、後ろからどうビルドアップするか、セットプレーでどれを使うかっていうのは、話す時間があるので、それはポジティブな要素だと僕は思います」
―昨日の試合後に組んでいた円陣では何を話していた?
「特に難しい話ではなくて、これをきっかけにまたまとまるチャンスだからって。下を向いても仕方がないし。このグループになって、こういう難しい大会は初めてなので。練習試合はスペインでやったり、アジアインドアゲームスとかも若い選手はやっていますけど、こういう全カテゴリーがミックスされた状況のカテゴリーで戦うのは初めてなので。そういう意味で未経験の選手が多かったし、経験している選手でもミスをしてしまうので。そういう部分で起きた結果だったので、それをネガティブになっても仕方がないし、ネガティブになる必要がある試合でもなかったので。細かい部分を挙げていくとキリがないけど、『あそこがああなっていれば、』っていうのしかないので。大枠で何かを変える必要があるというのではないので、これを『自分たちを信じられるかどうかの試練』というか、一つのきっかけになるかなと思います」
―たとえば仁部屋選手がドリブルで失った場面も、スペインではうまくいっていたんですよね?
「そうっすね。だから、それを仕掛けなくなるのが、一番ダメだと思うので、あそこでニブがつっかけたときに、その後に戻れば相手のプレスにかからなかったと思うし。そこは個人のリスクの掛け方ですよね。スペインでうまくいっていることが、アジアでもうまくいくとは限らないから。そこは選手個人個人が修正していかないといけないところ。あのプレーで、ニブが悪いというのではなくて、その状況に合ったプレーを各選手がしかなければいけないというのが、チーム全体の課題ですね」
―星選手自身のコンディションは?
「うーん。悪くもないし、良くもない、普通っす」
―昨年の開幕時のスーパー星ではないよね?
「ふふふ(笑)。そうっすね。体重が違うんでね。今回は特に意識して落としたわけではないですし、普通なんですけどね。こうなるとコンビネーションが重要ですからね。良いタイミングで、空いているタイミングで入れてくれれば反転もできるけど、五分になったら難しい。あれだけ捨て身で来られると。逆に良いボールが入れば簡単にシュートまで行けるけど、逆にボールが悪いとつなぐことしかできないから、自分がシュートを打つまではいかない。そこはチームと話し合ってやっていかないといけない」
―森岡選手がまだ本調子じゃないだけに、星選手、渡邉選手というピヴォ2人には期待がかかります。
「そうっすね。今日もリラックスできましたしね。でも、このグループはすごくリラックスしているので。良くも悪くも、チームにある緊張感がまた違うので、方向づけだけみんなができれば、みんながリーダーになれる。みんなが意見を強く言いすぎるのではなく、程よくお互いがバランスをとりながらやっているので、良いチームだと思うんですよね。だから、あとは結果だけ出れば、一つ大きくなると思うので、明日の試合にすべてを賭けたいと思います」

●FP吉川智貴(名古屋)
―ここまで1勝1敗ですが、ここまでの感想を?
「楽しみながらできていると思いますけど。正直、その前の韓国戦で大勝して、大勝した次の試合は難しいって言いますけど、そういうゲームになってしまったなっていう感じはします。昨日に関しては、ちょっと攻撃でうまく形をつくりきれなかったかなという風な印象が一番強いですね」
―フィニッシュまでは行けていたが、形というのは?
「フィニッシュまで行けたのはありますが、シュートの位置がちょっと遠くからのシュートが多くなっていたのかなと。もう一段階崩せる、崩しきれなくてももう少しシュートまでの持って行き方が良い形であれば、もう少しゴールに結びついたと思いますし。組み立ての段階でもう少しやりたかったですね」
―昨日は話し合ってクリアになったことも?
「そうですね。明日のキルギスも引いてくると思うので。もう少しこういう風にしようという話し合いもできました。内容よりも、もう勝つしかないので、逆にやりやすいかなと思いますし、いつも通りやりたいと思います」

(取材・文 河合拓)

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