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「僕のやるべきことは多い」31歳バースデーゲームの本田がピッチ上の“監督”に

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練習場に到着したFW本田圭佑

 選手の意見もぶつけた。日本代表は10日、イラン・テヘラン郊外で13日のW杯アジア最終予選・イラク戦に向けて練習を行った。現地時間午後5時開始予定だったが、練習前にロッカールームで行われたミーティングが“長期化”。選手たちがピッチに姿を見せたのは午後5時20分を過ぎたころだった。

 DF槙野智章は「監督が“こうやりたい”というのに対し、選手からの返しもあった。ディスカッションが長引いたというのもある」と説明。試合時間に合わせて設定されたトレーニングは気温37度の灼熱のピッチで行われた。この環境下では90分間、高い位置からプレッシャーをかけ続けることは難しい。「我慢する時間帯、ボールを動かす時間帯、引いて守る時間帯、いろいろある。どう守るかの整理、意思統一を図ることが大事」と力説した。

 槙野が「ボールを持っているほうが楽だし、ボールを追いかけるほうがつらい。選手からは『ゆっくり動かす時間も必要』という意見が出た」と明かせば、FW本田圭佑も「監督は『速攻の形をつくれ』と言うかもしれないけど、そこで自滅しないようにしないといけない。相手を走らせることも必要」と説く。

 試合に向けたマネジメントはもちろん、試合中の臨機応変な対応も求められるイラク戦。「攻守においてコントロールしないといけない」と話す本田は「経験が重要になる。選手は意外に若いし、新しい選手もいる。試合へのアプローチが重要になる」と、MF長谷部誠やMF香川真司ら主力が不在だからこそ、自分自身の果たすべき役割も大きくなると自覚している。

「精神論。駆け引きで勝たないといけない。試合までも試合中も、僕のやるべきことは多い」。香川に代わってインサイドハーフでの先発も予想される本田。イラク戦当日が31歳の誕生日でもある背番号4がピッチ上の監督となって勝利への道筋を描く。

(取材・文 西山紘平)

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