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言葉を絞り出した冨安健洋「自分に苛立ちしかない」「先を見られない」

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日本代表DF冨安健洋(アーセナル)

[12.5 W杯決勝T1回戦 日本 1-1(PK1-3) クロアチア アルワクラ]

「なんて言えばいいかわからないですね……。残酷な世界だなと思うし、勝ちに値しないパフォーマンスだったと思う」。PK戦で敗れたクロアチア戦後、日本代表DF冨安健洋(アーセナル)は憔悴しきった様子で言葉を絞り出した。

 試合の立ち上がりから何かがおかしかった。前半8分、後方からFWイバン・ペリシッチ(トッテナム)にプレスをかけられ、バックパスが弱くなって大ピンチ。「個人的にゲームの入りは身体が重い感じがしていた」。GK権田修一のファインセーブに助けられたが、らしくないプレーだった。

 その後は徐々に持ち直し、さすがの対人守備を見せる場面もあったが、ペリシッチにヘディングシュートを決められて後半10分に失点。「スペイン戦の反省からボックス内はより人にと話していた中で同じように失点してしまって、甘さが出た」と悔やんだ。

 攻撃面ではなかなか存在感を発揮できず、1-1のまま迎えたPK戦で敗戦。目標のベスト8にあと一歩届かなかった。「一つ言えることは僕個人のパフォーマンスがよくなかったし、チームに迷惑をかけたのも含め、大事な試合でパフォーマンスを発揮できない自分に苛立ちしかない。感情の整理をつけるのが難しい」とうつむいた。

 ドイツ戦、スペイン戦は途中出場で勝利に貢献したが、120分間ピッチに立ったクロアチア戦は敗戦。負傷にも苦しんだ初のワールドカップは不完全燃焼に終わった。

「個人的に本当に良くなかったので、本当にしょうもないというか、何をやってるんだろうという気持ちが強いぶん、先を見られない。どうしたらいいんだろうという感じ」。感情を整理することはできなかった。

 ベスト16の壁に阻まれたのは日本にとって4回目。「日本人が育ってきた環境だったり、それはサッカー以外もそうだけど、根のところなのかもしれないし、でもそういうのを差し引いても勝たないといけなかった。何かを変えていかないと。これだけ破れていない壁なので」。そう言葉を絞り出した24歳は「でも今はちょっと先のことを考えられない」と弱々しく語った。

(取材・文 竹内達也)
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