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U-22日本代表 6月ヨーロッパ遠征メンバー発表 大岩剛監督オンライン会見要旨

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大岩剛監督

 日本サッカー協会(JFA)は1日、オンラインで記者会見を行い、今月に行われる欧州遠征のU-22日本代表メンバー23名を発表した。

 メンバー発表会見では、大岩剛監督が質疑に答えた。パリ五輪世代のU-22日本代表は今月10日に完全非公開でU-22イングランド代表と対戦。その後は14日にU-22オランダ代表と対戦する。

大岩剛監督
「今回U-22日本代表として強化試合を行うことができる。相手も非常に強い国と2試合やることができ、できる限りいい準備をして、しっかり強化試合に臨んでいく気持ちでいる。9月の1次予選に向けての準備でもあるし、招集できた各クラブの関係者の協力によって、非常に厳しい日程での招集になるが、協力していただいた各クラブ、各大学に感謝しながらしっかりと準備をして2試合臨んでいきたい」

──豪華なマッチメイクができた。どういった経緯で実現したのか。
「細かくは言えないが、われわれの世代が前回も含めて欧州遠征は4回目になるが、まずはこの夏に行われるU-21欧州選手権に出場する国々がわれわれのようなチームとの試合を臨んでいるということ、A代表も含めてわれわれの戦いを評価している。またIW(インターナショナルマッチウィーク)からずれ込んだ形で遠征をするが、各クラブ、各大学の協力を得て遠征をするが、そのタイミングでイングランド代表からどうだという話をいただいたので、こちらとしてはぜひ、各クラブ、各大学の協力を得ないとできないマッチメイクだが、ぜひ対戦したいと言わせていただいた。イングランド代表とは非公開だが、濃密な試合ができればと思う。オランダ代表は現地オーストリアでキャンプ中なのでそこにうかがって試合をするが、オランダ代表も映像等で確認したが、非常に力のある国。いろんな経緯があってこのマッチメイクが実現したので、しっかり準備して向かっていきたい」

──チームは何合目くらいまでまとまってきたか。
「発足してほぼ1年半経ったが、しっかりした積み上げができている。一次予選が9月にあって、勝ち上がれば来年の最終予選になる。それまで山を登っていくつもり。今は5割程度だと思うが、本大会から逆算して最終予選を勝ち抜くための前進を今後もしていきたい」

──細谷真大(柏)、半田陸(G大阪)らJ1で出場している常連組がいないのは、インターナショナルマッチウィークではないことが理由なのか。
「おっしゃる通り。クラブとしっかりとコミュニケーションを取らせてもらった上でそういった判断になった」

──大学生を中心に新戦力がいる。新しく呼んだ選手への期待は。
「新しく入った選手もわれわれのスタイル、原則は理解した上でグループに入ってきてほしいので、その一歩として非常に強い国と試合ができるので、いろんな緊張感、スピード、強度、スタイルを理解しながら自分の特徴を出してもらう要求を今回もしっかりしていきたい」

──先日のU-20W杯を見て感じたことはあったか。
「3試合全部見させていただいたが、冨樫(剛一)監督らスタッフが準備して行った段階からいろいろと見ていたので、しっかり出せていた部分は映像を通じて見えた部分があるし、その中で勝ち上がれなかった課題もあり、今後冨樫監督を含めて話を聞いた上で、われわれのグループに必要なものがあれば取り入れていきたい。まだメールでやり取りをしているくらいなのでしっかり話をして、現地での実情、こういうことが足りなかったと話を聞いた上で活かしていきたいと思う」

──U-20日本代表メンバーを、9月の一次予選には引き上げたい思いはあるか。
「われわれのグループで実際にプレーしている選手たちも何人かいるので、そうした選手を中心にこの2か月、3か月でいろんなことが起きると思うので、戦力になってくれれば心強い。大学生含めて新しい選手が何人もいるが、一体感を持って戦っていく上で各選手の役割を見極めたいと思う」

──アジア杯予選の組み合わせが決まった。アジア杯の日程も決まった。五輪との距離感をどう感じたか。
「いろんな噂がある中での決定だったので、いろんなシチュエーションに対して準備をしておこうというスタンスでいた。4月、5月に行われることはいろんなことがプラスされていく。3月に行われるIWでも準備ができると思う。決定した中でわれわれのロードマップ、逆算していくことは変えずに、できることをした上で向かっていきたい」

──予選と本大会が近いことで、難しさはあるか。
「予選の緊張感、独特の雰囲気はあると思うし、昨年アジア杯をウズベキスタンで戦った中で、同じような大会スケジュールなどいろんな経験をできている。それに向けていろんなシチュエーションを想定しながら、いろんなプランを持って準備できればと思っている」

──01年世代が出場機会を減らしている中で、今回の遠征で奮起してほしいことはあるか。
「「この課題はわれわれの年代、U-20の年代もずっとある中で活動してきているので、毎回毎回その課題と向き合いながら、実際の試合の中で何を表現できるかにしっかりフォーカスしながら、今回の選手の中では出場機会を得られていない選手もいれば、しっかりと自分のチームで競争力を持ってやっている選手たちもたくさん出てきている。そういう選手たちとの融合、グループとして戦うんだというところは求めていきたいと思う。03年世代の選手たちはわれわれのグループに入ってくることは想定しているので、今回の活動、次の活動でも前回からの積み上げをしていければと思う」

──メンバーリストに背番号18がいないが、理由はあるのか。
斉藤光毅(スパルタ・ロッテルダム)がプレーオフを戦う日程になっている。勝ち上がりによって彼が参加するかしないかが決まる。参加できる状況になれば、途中からだが来てもらう準備はしている。スパルタがいい成績を収めることが最優先なので、現段階では向こうでしっかり活動してもらうスタンスでいる」

──彼が参加できなくても怪我人などが出ない限りは追加はしないか。
「そうですね。追加にならないほうがいいとは思う」

──松岡大起(グレミオ)は欧州じゃない海外組にあたるが、現在の状況をどう見ているか。
「ラージグループに彼がいる中で、彼がブラジル2部だけどノボリゾンチーノというチームで何をしているか、どういう試合状況かをリサーチした中、非常にいい状態でプレーをしている。映像などで確認しても日本にはない中でサッカーをしているので、その中でいま彼が何ができるのか、日本にいた時から何が成長しているかをこちら側も見極める活動になる。いろんな想定をしないといけない。いろんな選手が参加できなかったり、A代表に選ばれることがあったり、すべてそう鑑みて考えて活動しないといけない。そこで大起にお願いした。ただ競争の中で彼が勝ち得るポジションなので、今の環境でしっかり成長していくことを求めていきたい」

──メンタルが整っていて、リーダーシップもある。キャプテンの候補になってくるが、メンバーにリーダーシップはどう期待していきたいか。
「大起はキャプテンマークを巻かなくてもチームを引っ張っていくパーソナリティの持ち主。前回は山本理仁に任せたが、キャラクター、ポジションやチームの中での立ち位置を見ながらそれぞれがキャプテンシーを発揮してほしい。中心にいる選手にキャプテンマークを渡したいと思う」

──小田裕太郎(ハーツ)、鈴木唯人(ストラスブール)の現状をどう捉えているか。
「裕太郎は怪我があった。なかなか深刻でありながら、ただ彼の状況が良くてパフォーマンスが良くて今の立ち位置にいる。しっかりとハードな環境の中でプレーできている。スタッフも現地で彼の状況を確認できている。唯人は私自身がクラブに足を運んで監督やGMと話をした。しっかりトレーニングを積んでいるという話をした。あとは結果ですね。ハードな環境でプレーしているので、試合に出場していることが成長につながる第一条件と話したが、それ以外のところでどう行動をしているか、どう立ち振る舞いをしているか重要視している。唯人はコンディションがいいと情報も得ているので、われわれの活動のところでも力を発揮してくれる期待をしたい」

──この遠征の後、何人か海外移籍をする選手もいると思う。9月以降の活動が難しくなるかもしれない。
「この時期は今後もいろんな動きがある。その状況で彼らが何をしているのか、どういう立ち振る舞いをし、プレーをしているか把握した中で、選考していきたい。それが競争につながる。レベルの高い環境にいる選手が増えて、競争力のあるグループになってほしい。U-20の選手もJリーグで出場機会を得たり、海外に行ったり、大学生も強化指定でJ1で試合に出ている選手たちが何人も出ている。そういった選手たちがグループとして一体感を持てるような、競争ができるグループにしていきたい」

──平河悠藤尾翔太がFC町田ゼルビアから選出された。特に平河は初。どういう評価か。
「2人を快く送り出してくれた町田さんに非常に感謝している。J2リーグは中断がないのでIW中でも試合があるし、その中で招集に応じてくれたことを感謝している。この場を借りてお礼を言いたい。平河は開幕当初から立ち位置を獲得し、印象的なプレーを全試合でしている。得点という攻撃の部分だけでなく、チームで求められているであろう守備の部分でもしっかりとしたパフォーマンスを見せていることを評価している。藤尾は可能な限りこの活動に参加している選手なので、彼のプレースタイル、複数ポジションをこなせるパーソナリティ、ポテンシャルは理解しているので、いまは出場機会を得られていないが、そういったことを考えて招集した」

──平河に関しては、以前から招集の機会をうかがっていたのか。
「もちろん。ポジション的なところもあるので、われわれが求めているポジションと、そのポジションにおけるタスクを評価した上で招集させていただいた」

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