[9.6 U23アジア杯予選GL第1戦 日本6-0パキスタン マナーマ]

　U-22日本代表での初ゴールを含む2得点を挙げたが、試合後に満足した様子はなかった。MF三戸舜介(新潟)はU23アジア杯予選のグループリーグ初戦でチーム2点目と6点目を挙げた。「結果残したかったのでそういう意味では良かった」と笑顔を見せつつ「もっと決めるシーンはあった。もっと点を取れる相手だった」と語った。

　2022年3月に発足した大岩剛監督のチームで、三戸は待望の初ゴールとなった。1-0で迎えた前半44分、MF松木玖生のパスをPA左で受けると、左足にボールを置けた。「こっち(ゴール右)のコースが見えたんで、そこに振ったら入った」。ゴール右隅に決め切り、2-0とチームに勢いを与えた。

　チームは三戸の得点直後にも細谷真大がボレーで追加点を挙げ、3-0で前半を折り返す。後半に入るとさらに攻勢を増し、後半15分までに5-0と点差を広げた。そして同19分に三戸がダメを押す。

　MF藤田譲瑠チマから松木玖生、MF斉藤光毅と渡ったボールはPA左からの折り返しでゴール前の三戸のもとへ。「自分のところに来たらラッキーだなと思いながら走り込んだら、本当にドンピシャのボールが来た」。トラップを考えることもなく、ダイレクトで合わせてゴールに流し込んだ。

　代表では左ウイングを務めることもあったが、インサイドハーフでの起用は昨年5月の候補合宿で全日本大学選抜を相手にしたとき以来。しかし、新潟でトップ下でプレーすることも増えていたこともあり、難なく躍動を見せた。

　待望のゴールにも、試合後は満面の笑顔とはいかず。その理由は「決め切るところ」に課題を感じていたからだという。「あと2点、3点いける自信はあった。そこはチームでも課題にしているが、やっぱりこういうところでも課題が出るなと思いました」。被シュートはほぼゼロだった格下に対し、三戸の決定機は何度もあった。前半31分にはゴール目前でシュートチャンス到来も、大きくゴール上に外していた。

　大事なグループリーグ初戦で2ゴールも「もっと突き詰めていかないといけない」と課題を受け止める。しかし下を向く時間もなく、次戦は中2日でやってくる。「勝つだけですね」と持ち前の笑顔も控えめ。さらなる躍進を誓った。

(取材・文　石川祐介)

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