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U-17日本代表GK後藤亘(FC東京U-18)が大学生とのPK戦で躍動!3本ストップし、“完封”!

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PK戦1人目、U-17日本代表GK後藤亘(FC東京U-18)が右へ跳んでストップ

[10.31 練習試合 U-17日本代表 3-8 関東大学選抜]
 
 本大会への期待が高まるパフォーマンスだ。U-17日本代表は31日、関東大学選抜との練習試合(40分×4本)を行い、2本目終了後と4本目終了後にそれぞれPK戦を実施した。2本目終了後のPK戦のスコアは2-0。GK後藤亘(FC東京U-18)が4本中3本を止めて“完封”してのけた

 1本目、先攻・U-17代表のPKを関東大学選抜GK彼島優(流通経済⼤2年)がビッグセーブ。だが、後藤は直後に大学生のシュートを右へ跳んでキャッチする。すると、2本目は相手のキックがポストをヒット。U-17代表は3人目も彼島に止められたが、直後のPKを後藤が右への跳躍で再び止め返した。

 後藤は2-0で迎えた大学選抜4人目のシュートも左へ跳んでシャットアウト。PK戦を戦った彼島は、U-20ワールドカップ日本代表メンバーで、FC東京U-18の3学年先輩だ。後藤はPK戦の最中、抜群の反応でPKを止める先輩に質問をぶつけたという。「どんな感じで優君が止めているのかなというのが気になってそれで聞きました。『どんな感じでPKストップしているんですか』と聞いたら、『相手の特長を見ながら』と話すことができました」。先輩からの助言も“完封”に繋げた。

「止めることができて良かったです。ちょっと出来すぎかなというか感じで。本番が逆に……」と苦笑していたが、それでも非常に前向きな結果だ。U-17ワールドカップはグループステージを突破すると、ノックアウト方式の決勝トーナメントに突入。日本は17年大会の決勝トーナメント1回戦でイングランドと激闘を繰り広げ、PK戦の末に敗退している。この日、大学生のシュート3本を止めた後藤の大活躍は明るい材料。ただし、本人に慢心はなく、「PKストッパー」の声には「本番で止めてから」と冷静に語っていた。

 そして、1本目1-2、2本目1-3で終えた大学生の戦いを振り返り、「失点もそうですし、奪った後にボールをどう運んでいくかとか、それも取ってすぐ取られるという感じが多かったので、そこを改善していきたい」と課題を改善してU-17ワールドカップに臨むことを誓っていた。

3本目、右へ跳んで弾き出す

4本目、左へ跳んでストップ。“完封”を果たした

 後藤は今年6月、7月のU-17アジアカップで5試合に出場し、準決勝、決勝を無失点で終えるなど大会のベストGKに輝いた。それまで、FC東京U-18ではU-19日本代表GK小林将天(3年)が先発していたが、帰国後の日本クラブユース選手権から後藤が先発し、準優勝に貢献。その後のプレミアリーグもトップチーム昇格を決めた小林に代わり、先発する機会を増やしている。

「クラブユースから結構出させてもらって、自信がついてきましたし、精神的にも身体的にも良いコンディションで臨めているかなと思います。試合でできることと、できないことが浮き上がってきて、本田(貴宏GK)コーチと改善しながらできている」

 トップレベルの公式戦の経験により、自信を持って出来ることも増えている。「シュートセーブが最近少しずつ良くなってきたり、あとはハイボールも夏休み中結構、練習してきたところなので、それが活かせているのかなと思います」。シュートセーブは、外国人選手のパワーショットなどが予想されるU-17ワールドカップでも期待される部分だ。

「FC東京のトップチームの練習もちょくちょくさせてもらって、外国人選手とかもシュート凄いのが飛んでくるので、ちょっと慣れているかなという感じです。それ(止めること)が仕事なので、それをしっかり果たせたらと思います」。U-17年代のアジアを代表する守護神が、世界でも日本のゴールを守り抜く。

PK戦後には先輩の彼島と笑顔で会話

(取材・文 吉田太郎)
●U-17ワールドカップ2023特集ページ
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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