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北京入り見送り急遽国内調整の森保J、サブ組中心に濃密トレーニング「良い練習ができた」

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 日本代表は北中米W杯アジア2次予選・北朝鮮戦(○1-0)から一夜明けた22日、千葉市内で練習を行った。当初の予定では26日に平壌・金日成スタジアムで予定されていた次戦に向け、午前中に一時滞在先の北京へと渡る予定だったが、開催地白紙の決定を受けて渡航を見送り。次戦の開催可否が不透明な状況でのトレーニングとなった。

 北朝鮮戦に先発したMF守田英正(スポルティング)はコンディション調整のため練習場に姿を見せず、24人が練習に参加。守田を除いた先発メンバー10人と途中出場のMF遠藤航(リバプール)はリカバリーのため軽めのジョギングを行った。途中出場のDF谷口彰悟(アルラーヤン)、DF橋岡大樹(ルートン・タウン)、FW小川航基(NECナイメヘン)、FW浅野拓磨(ボーフム)を含む13人がフルメニューをこなした。

 フルメニュー組は負荷を高めるミニゲームを中心に1時間強にわたってみっちりと練習。21日の北朝鮮戦でベンチメンバー外だったDF毎熊晟矢(C大阪)、MF相馬勇紀(カサピア)もキレのある動きを見せていた。選手たちに動揺した様子はなく、北朝鮮で出番のなかったMF中村敬斗(スタッド・ランス)も「次の試合はどうなるかわからないけど、今日もいい練習ができたので準備はできている」と手応えを語った。

 その一方、26日に行われる次戦の開催は厳しい状況となっている。発端となったのは20日に北朝鮮側からアジアサッカー連盟(AFC)に対して突然伝えられた「自国開催が難しい」というレター。13年ぶりの平壌開催に向けて慎重な準備を続けていた中、21日朝に知らせを受けた日本サッカー協会(JFA)にとっても衝撃の通達だった。

 この通達を受け、AFCは開催地を白紙とすることを決定。またちょうど日本代表の練習が行われていた日本時間22日夕には「予定通りに開催されないことを確認した」と正式発表した。開催地変更のみに言及した表現ではなく、試合の延期あるいは中止が濃厚。JFA広報担当者も「26日の開催はないと捉えている」との見解を示した。

 試合の扱いは国際サッカー連盟(FIFA)の関連委員会に付託されており、あらためて正式発表が行われる見込み。没収試合となれば、日本が3-0勝利の扱いとなり、試合を行わずして2次予選突破が決まる可能性もある。

 もっとも予選の大舞台に向けてモチベーション高く準備を進めていた選手からは複雑な思いもにじんだ。「自分としてはチャンスがなくなってしまうのは残念。でもまだ分からないので、できる限りの準備をしたい」(GK大迫敬介)、「もし試合がなかったとしてもチームの試合はあるので、そんなことは頭に入れずにいい準備をするだけ」(橋岡)。北朝鮮側から発された突然の通知は甚大な影響を及ぼしている。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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