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「同じ失敗はできない。さらにギアを上げなければ」松木玖生が貫く“強気”

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MF松木玖生

[4.22 AFC U23アジア杯GL第3節 日本 0-1 韓国 ドーハ]

 流れを変えた。U-23日本代表MF松木玖生(FC東京)がピッチに立つと、明らかに迫力のある流れが生まれた。投入から1分後の後半19分にいきなりヘディングシュート。同26分には重戦車のごとき粘り腰でマークを振りほどき、前線にスルーパスを供給した。

「前半を見ていて、後ろ目でボールを動かしすぎているなと思った。自分が入った時にはよりアグレッシブにゴール前に飛び込もうと思った」。ベンチで感じていたことをそのままピッチ上で表現することができる。それが松木だ。

 だが、ゴールは決まらず、後半30分にセットプレーから失点。終盤は猛攻を仕掛けたがネットを揺らすことはできず、0-1で敗戦となった。「チャンスは多く作れたが、そこを決めきらないといけない。そこはUAE戦でも出た課題でもある」。悔しさを押し殺し、冷静に指摘した。

 ただ、ここで終わったわけではない。「この負けが一番大きな収穫だと思って自分たちも切り替えるしかない。次に負けたらもう終わってしまう。この負けをプラスに捉えてチームを見つめ直していければいい」とすぐに切り替えている。

 日本の良さを信じている。「自分たちのこの年代のサッカーは全員が攻撃に関わりながらポケットだったり、そこから個の突破だったり、いろんなものを持っている年代でもある。そういったところを存分に活かしていけるように、サイドチェンジやポケットに侵入するところも増やしていきたい」。カタール戦へ向けて早くも頭の中を整理している様子だ。

「アジアの戦いに関しては相手に合わせないところが重要になってくると思う。きょうは相手に呑み込まれていた。相手に呑み込まれないように、(敗戦を)活かさないとダメですし、同じ失敗はできないので、みんなさらにギアを上げてやっていかなきゃいけない」。持ち前の強気の姿勢を前面に出していた。

(取材・文 矢内由美子)

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矢内由美子
Text by 矢内由美子

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