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今大会で見せつけた“鬼の球際”も…大畑歩夢「浦和でスタメンで出続けないとパリも見えない」

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DF大畑歩夢

[5.3 AFC U23アジア杯決勝 日本 1-0 ウズベキスタン ドーハ]

 決勝トーナメントに入ってから3試合連続先発と、徐々に存在感を高めていった。大岩ジャパンで最も小柄、身長168センチのDF大畑歩夢(浦和)は、守備に追われたウズベキスタン戦でもガッツあふれるプレーを見せた。持ち味とする攻撃面ではチャンスに絡めなかったが、守備で勝利に貢献した。

「(日本は)全員が体が重くて動かなかった。相手は逆に動いていた」と振り返った前半は、ウズベキスタンの勢いに押され、ほとんどゲームを支配される厳しい展開。球際の争いでマイボールにできないなど苦しい時間帯が続いた。すると前半10分、大畑は大会序盤に痛めた右手指に巻いていたテーピングを自ら剥がして取り、気合のスイッチ。前半11分にはボールをロストしてクロスを放り込まれるピンチを招いたが、そこからは耐えに耐えて0-0でハーフタイムを迎えた。

 だが、「後半は自分たちが動けると全員が話していた。相手は落ちていくと予想して後半に入った」(大畑)。その言葉通り、後半開始から日本は前線へボールを供給できる回数が増え、試合内容もイーブンに。大畑は後半13分に相手カウンターを体を張って止め、22分には逆サイドからのクロスに対して相手FWフサイン・ノルチャエフにゴール前で競り勝ってCKに逃れるプレーで気を吐いた。「そこ(ファーサイドからのクロス)は自分の課題なので、防げて良かった。きょうは点数をつけられないですが、疲れた中でも自分の力を発揮できたとは思う」とホッとした様子だ。

 0-0でアディショナルタイムに入った時は「延長は覚悟していたが、ただ、点は入るという感触があったので、PKまで行く気はしなかった」という。「今、出せるものは出せました」と胸を張った左SBは「自チームに戻ってからスタメンで出続けるようにしていかないとパリも見えない。自チームで活躍したい」と誓いを込めた。

(取材・文 矢内由美子)

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矢内由美子
Text by 矢内由美子

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