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復帰から躍動続く柏MF山田雄士が決勝アシスト「最初は打とうと思っていた」絶好機を後輩にプレゼントした理由

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MF山田雄士

[9.17 J1第27節 横浜FC 1-2 柏 ニッパツ]

 残留争いのキーパーソンとなっている。柏レイソルのMF山田雄士は、期限付き移籍をしていた栃木SCから今夏復帰すると、復帰3試合で躍動。前節のJ1初ゴールに続き、今節は決勝ゴールをアシストした。自身のプレスから結実した得点に「ゴールまで繋がったんで、結果良かった」と喜びを噛み締めた。

 16位・柏と17位・横浜FCの残留争い直接対決となった今節、柏は前半33分のPKでMFマテウス・サヴィオが先制点を奪う。そして、その5分後には山田がチームの勢いを加速させた。右サイドでボールを保持する相手選手に対し、山田が猛プレス。さらにゴール付近に下がったボールをチェイスし続けると、ミスを誘発して最後はボールを奪い切った。「プレスは行けたら行くという風には考えて、前半は自分のところでうまく行ってると風に思っていた。そこからボールを奪えた」。ゴール付近でボールを収め、絶好機を迎えた。

 しかし、山田が選んだチョイスはシュートではなくパスだった。待ち構えていたのはFW細谷真大。今季9得点で2桁を目前にした後輩へプレゼントパスを送り、細谷もしっかりと決め切った。「最初は打とうと思っていた。でもコースを探していたときに真大が見えた。いま9点目で決めたら2桁とずっと思っていたので」(山田)。細谷の2桁ゴールに「決めてくれてよかったです」と満面の笑みを浮かべた。

 育成組織から2019年に昇格し、今季はJ2の栃木で武者修行をしていたが、契約期間の満了を待たずして急きょ今夏復帰。そして出場3試合で1ゴール1アシストを記録する。それでも山田にとって「数字はあくまで数字」。一つひとつのプレーにはまだ満足しておらず、「もう一回見つめ直して次につなげないと、きょうのアシストも意味がなくなる」と力を込めた。

(取材・文 石川祐介)
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石川祐介
Text by 石川祐介

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