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[全中]整った舞台で…日章学園はまたも神村学園に敗戦「必ず高校で勝ちたいと思います」

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準優勝に終わった日章学園中

[8.24 全中決勝 神村学園4-1日章学園 Pikaraスタジアム]

 シナリオ通りとはいかなかったが、全力は尽くした。3大会ぶり5度目の優勝を目指した日章学園中(宮崎)だったが、決勝で神村学園中(鹿児島)に1-4で完敗。2度目の準優勝に終わった。

 準備をしてきた大会だった。今年度の大会が行われた香川県は、花房亮太監督の地元。今年2月には花房監督の高校、大学の先輩で、さぬき市立さぬき南中を指導する夏田英司監督の協力を仰いで、“夏の予行練習”となる合宿を実施した。

 打倒・神村を十分に意識して入った大会でもあった。今年度、神村学園とはすでに4度対戦していたが、すべて敗戦。「神村に決勝でリベンジ。そして花房先生を地元で胴上げする」。組み合わせが決まった段階で、イレブンの団結はより強固なものになっていた。

 試合は前後半2点ずつを奪われて完敗。花房監督が、「5連敗はありえない」と話していた屈辱を味わうことになった。

 DF前田千楓(3年)は前半終了間際にエリア内で相手選手に足をかけてしまい、PKを献上。しかし後半7分にCKを頭で合わせて、意地の1点を返してみせた。「悔しさしかないです」と唇をかんだ前田。「必ず高校で選手権に出て、必ず勝ちたいと思います」と今後のリベンジを誓う。

 悔しさを糧にすることはいいが、引きずることが一番いけない。「これだけ舞台を整えてもらったのに、彼らを引き上げてあげられなかったことは指導者として力不足だったと思います」と話した花房監督も、「2015年の帯広の時(準優勝)は、リーグ降格まで行ってしまった。ガタガタとここから崩れてはいけない」と切り替えの重要性を強調していた。

(取材・文 児玉幸洋)
●第54回全国中学校サッカー大会特集ページ
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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