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7発圧勝の鹿島JYはアタッカー陣が“自由”に躍動! 篠原義貴監督「そこに意図があれば尊重する」

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鹿島JYの攻撃を牽引するFW高木瑛人(左)、MF平島大悟(中央)、MF滝澤周生(右)

[12.25 高円宮杯U-15準決勝 鳥栖U-15 0-7 鹿島JY 味フィ西]

 アタッカー陣の流動的なポジションチェンジが、サガン鳥栖U-15の守備網に穴を開けた。鹿島アントラーズジュニアユースは準決勝で7発ゴールラッシュ。先発出場した前線の4人が揃って得点を挙げた。

 基本的な配置は、左サイドハーフに2回戦で4点をマークしたMF滝澤周生が入り、右に10番でキャプテンのMF平島大悟、先頭に高さのあるFW高木瑛人が立ち、その脇からMF小笠原央がドリブルとパスで攻撃を構築した。

 小笠原が左サイドに流れれば、平島が中央に入って高木をフォロー。滝澤も抜群の嗅覚で隙を突くランニングを見せた。また、前線からの守備でボール奪取からショートカウンター。4人はプレーが切り替わるごとに、こまめにポジションチェンジを行い、攻守に渡って相手の守備陣を苦しめた。

 篠原義貴監督は、このスタイルについて「僕はあまり形を作ってどうこうというのは好きではない。ある程度自由に。そこに意図があれば尊重する」とし、送り出した選手たちをピッチサイドから見つめる。その上で、考えのない動きには「少し指導する」と修正を図っているという。

 もちろん、指揮官の考えは選手たちも理解している。平島は「相手を困らせることを意識して、(高木)瑛人を中心に4人が流動的に動き、嫌なところを突いていく感じ」とこのスタイルを説明。高木も「一人が背後に抜けたら、孤立しないように連動して付いていくようにしている」と動きの意図を示し、「前の4枚が流動的に動いて怖いサッカーができている」と自信をのぞかせた。

 鹿島JYは27日に行われる決勝で大宮アルディージャU15と激突。2002年大会以来となる21年ぶり2度目の優勝を狙う。

(取材・文 成田敏彬)
成田敏彬
Text by 成田敏彬

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