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政治的理由でムヒタリアン欠場…トゥヘル監督「サッカーと政治は切り離されるべきだと思うが…」

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 ドルトムント(ドイツ)は22日にヨーロッパリーグ(EL)グループリーグ第3節でガバラ(アゼルバイジャン)と対戦する。この試合に向けて21日に記者会見に臨んだトーマス・トゥヘル監督のコメントをクラブ公式サイトが伝えている。

 16日のブンデスリーガ第9節マインツ戦で4試合ぶりに白星を挙げたドルトムント。ELではここまで1勝1分で首位につけている。「現在の順位に気を緩めず、いいパフォーマンスを披露しなければならない」と気を引き締めるトゥヘル監督は「守備を疎かにすることは許されない。相手を上回るハードワークも必要になる」とアゼルバイジャンの伏兵を警戒する。

 ドルトムントはほぼベストメンバーで敵地に乗り込んだが、DFネベン・スボティッチが招集外となった。「登録可能なフィールドプレーヤーは16人。ネベンは、練習や試合では非常にいいプレーを見せているが、CBの組み合わせとしてはソクラティス・パパスタソプロスマッツ・フンメルスのコンビを優先している。さらに、スベン・ベンダーが守備的MFだけでなくCBとしても計算できるため、3人目のCBを残しておく必要性がなくなる」と理由を語った。

 また、MFヘンリク・ムヒタリアンの祖国アルメニアとアゼルバイジャンは、両国の国境付近にあるナゴルノ・カラバフ自治州をめぐって1988年から1992年まで戦争状態にあり、2国間の敵対感情は強く、その緊張状態は今も続いている。そのため、クラブはムヒタリアンをガバラ戦に帯同させないことを決断した。

「さまざまな意味で残念だ。サッカーと政治は切り離されるべきだと思うが、リスクがある以上は考慮せざるを得ない。無用なトラブルを避けるためにも、現状に即した解決策を見出す必要があった」と苦渋の決断だったとトゥヘル監督。ムヒタリアンの代役はMFヨナス・ホフマンが務めるようだ。

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