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城西国際大・小山監督、選手の東京成徳大戦後のコメント

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[9.16 千葉大学2部L第2節 城西国際大20-0東京成徳大 城西国際大G]

 平成24年度千葉県大学サッカーリーグ秋期 2部リーグは16日に第2節を行い、「PRINCE TAKAMADO MEMORIAL SPORTS PARK(高円宮殿下記念スポーツパーク)」(城西国際大G)で東京成徳大と対戦した城西国際大は、MF井之元和之(1年=都城高)、MF桑野淳史(1年=福岡U-18)、FW寺田大輝(1年=浜松開誠館高)、FW香川滉太(1年=瀬戸内高)の4選手がハットトリックを達成するなど20-0で圧勝した。城西国際大は23日の第3節で千葉工業大と対戦する。

小山哲司監督
「あらを探せば言いたいこともありますが、良かったと思います。他のチームが1試合しているなかでウチだけ試合していないのはあまりいい状況ではなかった。まず、今日1試合できて良かった」

―20-0というスコアでは評価も難しいと思いますが
「どう言っていいのか分からないですね。課題はありました。(それでも今日は)プレッシャーがなくて、相手のラインも高いから思うようにできてしまう。裏を狙えば全部行けてしまった」

―選手たちにはどのようなことばをかけて試合に
「私は何点取れとか言ったことがありません。『勝ち点3欲しいから、勝ち点3を取るサッカーをしてくれればいい。1-0、2-0で良いんだよ』と話しました。勝ち点3を11試合積み重ねていけば自ずと結果はついてくる。何点取るとかは大事なことではない、と」

―圧倒して勝てとは言わない
「サッカーはそんなものではない。必ずどこかで苦労するし、守られたら、守られたでしんどい試合になりますから」

―全勝にはこだわる
「やるからには全部勝ちたいと思っています」

―強いチームが千葉の2部にいるということを発信するためにはスコアも大事かと
「そうですね。ただ、それは周りが評価してくれることですから、後からついてくることだと思います。1試合1試合とにかく1-0でも2-0でも勝ち点3を取ることにこだわっていく。『いい点の取り方をしたな』とか『いいサッカーをしているな』とかいう評価は周りの方々がしてくれると思います」

―課題はどのようなところ
「まだまだ幼いところがある。ワンタッチで簡単にボールを動かせばいいのに、どこかでノッキングしてしまう。受ける側と出す側がタイミングとかパスのスピードとかピタっと合うと上手く攻めることができるのに、(動きを)見ているのか、見ていないのか。相手のプレッシャーがないから今日はできましたが、まだまだです。簡単にいいサッカーはできないと思いますが、もうちょっと簡単にワンタッチ、ツータッチで2、3本つないで、ディフェンスラインの裏にボールを出してほしいですね」

―前は誰がボールを持っても怖い印象でした
「面白いでしょう?面白い選手は結構いるんですよ」

―上のカテゴリーのチームとどれくらいやれるか
「まだ無理でしょう。この子たちが3、4年になった時にどれだけできるか。まだ1年生です。真剣勝負になればそうはいかない」

―20点差つく試合が続くとモチベーションの部分が気になります
「この子たちは次のカテゴリー、千葉の1部でやりたいと思っているから、モチベーションの部分は大丈夫だと思います」

●FW湯本直矢(3年=東京都市大塩尻高)
「何点取ることよりも、まず勝ち点3を取ることを意識していました」

―開幕戦は直前に不戦勝が決まったが、影響はなかった?
「(不戦勝が決まったあと、高円宮杯プレミアリーグに所属する)旭川実業高校と試合をした。高校生相手ですが、強いところとやったこともあって、気持ちの波はなかったですね」

―20-0というスコアで勝利
「勝てたので良かった。自分としては得点に絡むプレーをしようと思っていました。前の動きが足りなかったこともあったし、センターバックのところで止まったところもあったので、もっと運動量を増やしていかなきゃいけないなと思いました」

―上級生でただひとり先発。昨年を知っている存在だが
「去年とは全く違いますね。やっていて感覚も全然違う。今年はひとつも負けないで、全勝優勝しなきゃな、と思っています。(クラブハウス、人工芝グラウンドと)こういう施設もつくってもらっている。いい環境を与えてもらっているから、勝たなければいけないと思っています」

―大量に入部した1年生の中で上級生も出続けることが大事
「今はまだひとりだけですけど、もっと入ってきてくれたらいい。(レベルが高く)なかなか出られないので自分もまずは試合に出ること。これまで先発で出ることは少なかった。今日は全部出られたし、いつもこうなるようにがんばります」

―チームの成長を感じる部分は
「1年生とか入ってきた時よりは身体も大きくなったし、体幹トレーニングをやって強くなったし、走れるようにもなっている。もともと技術もあるのでみんなボールを回すのもこのレベルだったら上手くできる。でも、もうひとつとかふたつ上がっていったら全然通用しないと思うので、もっと技術面もフィジカル面も伸ばしていかないといけない」

●MF橋本渉(1年=広島皆実高)
「こういう感じの試合になると予想はしていた。相手に絶対にサッカーをさせないということと、絶対に失点をしないことを考えていた。ハーフウェーラインよりも前で絶対にボールを止めるつもりでした。ハーフウェーラインよりもこっちにこさせないような内容でサッカーをしなければいけないと思っていた」

―どのような意識でリーグ戦開幕を迎えた?
「リーグ戦通して絶対に全部勝つこと。勝ち点33を取ることが得点よりも大事なことになってくる。1試合1試合勝つことにこだわっていきたい」

―チームの成長を感じる部分は
「この夏、チームは調子が悪くて、暑さで走れなかったり、結構ダメな部分もありましたが、以前に比べれば練習での意識も変わってきました。まだまだ甘いところはいっぱいありますけど、紅白戦でも凌ぎを削る戦いみたいになってきて、良くなっていると感じますね。11人しか出られないので、練習からガチガチやっている。(上級生も厳しさがあって)1年生が全員出られるほど甘くはない」

―今日のように大差がつく試合がまたあると思う。モチベーションの難しいシーズンだが
「目指しているところがここの優勝ではない。もっと上のところを目指しているので、意味のない試合にしてしまうのではなくて、どの試合でも何かしら課題だとか良い所があると思うので、1試合1試合無駄のない戦いにしたい。(千葉1部で勝つことは)難しい。まずはここで勝たないと挑戦できない。勝って千葉1部とか関東2部を目指しながら、今はやった方がいい」

―高校時代の仲間はより上のカテゴリーでプレーしている選手もいると思うが、それは刺激になる?
「刺激にはなっています。今は出ることができていないけれど、上級生になれば出てくるだろうし、そうなれば『凄いな』と思うと思う。自分は同級生でプロになっている選手もいる(北九州FW渡大生)。その活躍も見て自分も頑張らなければいけないと思っている。それを刺激に自分も高いレベルでやろうと思っています」

―1年生の意識は特に高いのでは
「上級生が少ないし、特にAチームになると3年生1人とかなので。他の大学だと先輩がいてやらされる部分が多いと思うんですけど、自分たちはいないから自発的にやっていかないといけない。その点が一番難しいです。意識はまだまだ。もっと質の高い練習ができると思います。今はやるしかない。(練習試合で大差で負けて)どうなるんだろうとホンマに思った試合もある。大差で勝っても気が緩むことは全く無いです。より厳しいものを求めないと満足できないです」

●DF溝口大気(1年=室蘭大谷高)
―先週の試合がなくなって、今日初戦となりました。
「初戦は大体難しい試合になるので、暑かったですし、みんなで集中して入っていこうと言っていました。先週、試合はなくなったんですが、その前に練習試合とかやっていたので体は出来ていました。先週なくなったけど、逆に今週やってやろうっていう気持ちを強く持っていました」

―夏の合宿の成果は出せましたか?
「全部出せたわけではないですが、徐々に試合で出せるようになってきているかなと思います」

―個人的にはどうでしょう
「個人的な部分では守備をしっかりやって、ワンタッチとかで速く展開することを心がけていました。最初の方はなかなかうまくいかなかったんですが、徐々に出来るようになったかと思います。ただ自分はもともとSBの選手じゃないので、ポジショニングとかも悪いですし、運動量もまだまだ少ないと思っているので、もっと良くなるように意識してやっていきたいです」

―右サイドの仕掛けという部分で足りなかった?
「そうですね。このレベルだったらいいかもしれないですが、レベル高くなっていったら左だけじゃダメだと思うので、右も使ってもらえるように頑張ります」

―20点入った試合でしたが、チームとしても後半少し止まってしまう時間帯がありました
「選手が入れ替わったというのは、影響はなかったと思うのですが、暑さとかの影響もあったのかなと思います。本当なら自分たちのサッカー続けて、点を取っていかないといけなかったんですが、それが出来なかったのは反省です」

―今後もしばらく今日のような相手が続くと思います。点差もつくと思うのですがモチベーションの維持の方法は?
「夏に強豪校と練習試合をやって気づいたことを普段の練習からやって、こういった相手でもイメージを持ってやっていけば問題ないと思います」

―城西国際大が理想とするサッカーとはどんなサッカーでしょう。
「自分たちのしたいことをして、相手に何もさせないようなサッカーが理想です」

―チームとしての目標は?
「この秋の2部リーグ戦では全部勝ち点3を取らないといけないと思っています。全勝を狙っています。ただ、ここで優勝するのが最終的な目標じゃない。もっと高いところを目指してやっています。そういう高い意識があれば、こういう試合でももっといい試合ができると思っています」

●DF佐々木祐介(1年=大津高)
―なかなか守備機会のない中、スライディングでボールをカットする場面もありました
「やはり90分間集中力を切らさないというのを心がけていました」

―今日の試合、スタートとしては満足でしょうか?
「いや、でも課題も出たのかなと思います。相手のことは先輩には多少聞いてはいたのですが、どんな相手だというのはあまり分かっていなかった。ただ始まってみたらこういう試合になったので、守備の集中を切らさないことだけを考えてプレーしました」

―セットプレーでは前線に顔を出していました
「点を取りたいという気持ちはありました。あれだけ攻撃陣が点を取ってくれたので、自分にもチャンスがあるかなと思いました」

―今日は非常に暑い中でのプレーとなりました
「後半バテるかと思ったので、とりあえず前半でやりきるくらいのイメージでした。飛ばしていけるように後ろからは声がけしていました」

―こういった点差の付く試合は今まで経験したことはありますか?
「そんなにないですよね。自分にとっては初だと思います」

―今後もこういった試合が続くかと思います
「いつも通り、練習の成果を試合で出していくだけだと思っています」

―今後の目標は?
「やはり1部昇格というのは目標になっています。全勝優勝したいです」

―理想とするサッカーはどのようなサッカーですか?
「極力ロングボールを減らして、繋ぎながら、抜けるところは一発でといった感じのパスで繋ぐサッカーです」

―好きなチームはありますか?
「特定のチームはないのですが、好きな選手は吉田麻也(サウサンプトン)選手です。15日のプレミアリーグのデビュー戦(アーセナル戦)は見ていました」

●DF重行拓也(1年=広島ユース)
―試合開始から激しい上下動が目立っていました
「最初が肝心だと思っていたので、試合の入りからガンガン行きました。早めの得点が取れればみんなの硬さも取れると思っていました。初戦ということでみんな硬さがあったのですが、積極的にクロスを入れていました」

―試合前からある程度得点の入る試合になると予想が出来ました
「そうですね。点差がつくのは分かっていたんですが、やっぱりその中でもただ点差がついて終わるのと、課題が見えて終わるのでは違うと思います。そういう意味では今日の前半はオフサイドにかかったりした場面も多かったし、課題も見えたので逆に良かったなとは思います。後半は選手も代わって、やり方も変わったので、シンプルな感じで点も入ったので良かったと思っています」

―でも後半少し止まってしまったかなとも感じました
「後半から左サイドにハナ(MF花本敏生)が入りました。ハナはドリブルで1人でガンガン行けるタイプ。スピードもありますし。僕はハナを追い越すとかじゃなくて、後ろでもらったりだとか、サポートに入る意識でプレーしていました。ですので、後半追い越すプレーがなかったのはそういう部分かと思います」

―試合中、点差は意識しましたか?
「先週予定されていた第1節は相手が棄権。どのみち自分は怪我をしていて出られなかったんですが、第1節でライバルとなりそうなチームが結構点数を稼いでいたので、20点という結果は悪くありません。欲を言えばもう少し取れたかなと思います」

―自分たちの目指すサッカーとは

「時間をかけずに、ワンタッチやツータッチでパスを回して、相手が出てきたらかわしてといったような、自分たちが主導権を握れるサッカーです」

―海外国内問わずテレビでサッカーは見ますか?
「プレミアリーグが好きです。欧州チャンピオンズリーグも録画で結構見ています。あと、自分はサンフレッチェ広島ユース出身なんですけど、サンフレッチェの試合は気にしています。今トップは調子良いんで、優勝してほしいです。あとはユースも今年は(高円宮杯プレミアリーグの)西で1位なので、プレミアリーグ優勝できるように頑張ってほしいです」

(取材・文 吉田太郎、児玉幸洋)

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