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アフリカ・ネーションズ杯、抽選での順位決定に選手や監督らは不満

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 赤道ギニアで開催中のアフリカ・ネーションズカップで、グループステージ突破チームの決定が抽選に委ねられる珍しい事態が発生した。選手や監督らは戸惑う様子を見せ、レギュレーションへの不満も口にしている。

 コートジボワール、カメルーン、マリ、ギニアの4チームで構成されるグループDは、第2節までを戦い終えた時点で全4試合が1-1の引き分けに終わり、4チームがまったくの同成績で並ぶという状況になっていた。

 28日に行われたグループ最終節の2試合も同スコアでの引き分けとなった場合、全試合を終えて4チームが並ぶ可能性もあったが、コートジボワールはカメルーンに1-0で勝利。1位突破はコートジボワールに決まった。

 だが、ギニアとマリの対戦は1-1のドロー。この結果両チームはともに勝ち点3、得点3、失点3で並び、2位で決勝トーナメントに進むチームは29日に改めて行われる抽選で決定されることになった。

 ギニアのミシェル・デュシュエ監督は試合を終え、運を天に任せなければならない状況について次のように述べた。イギリス『BBC』が伝えている。

「マリはこういう形での敗退には値しないし、それは我々も同じだ。マリは1敗もせず、大会を通して非常に良い戦いをしていた。どのチームにとっても厳しいことだ。誰も敗退には値しない」

 マリのアンリ・カスペルチャク監督もレギュレーションに不満な様子だ。

「抽選ではない形で問題を解決するべきだ。レギュレーションは尊重すべきだが、よりフェアでスポーツ的なやり方を見つけなければならない。スポーツの精神に沿うものではない」

 ギニアFWイブラヒマ・トラオレは、ピッチ上で勝負を決めたかったと語った。

「両チームにとってフェアじゃない。僕がルールを作るわけじゃないけど、PK戦や延長戦をやっても良かっただろう。勝利にふさわしいチームはピッチ上で勝てるはずだ」

「僕らもマリも本当に戸惑っている。帰国するのか残るのか分からないし、自分たち次第でもないからね。本当に眠れない夜になりそうだし、良い状況ではないよ」

 アジアカップを戦った日本代表も、グループ最終節のヨルダン戦に敗れた場合、イラクの結果次第では成績が並ぶ可能性があった。アジアカップでは最終節を同一ピッチで戦ったチーム同士が並んだ場合はPK戦を行い、そうでない場合は警告ポイントによって順位が決定される。アフリカ・ネーションズカップではこれらの規定が存在せず、ギニアとマリは同一ピッチ上で試合を終えながらもその場では決着をつけられないことになった。
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