イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は、今季終了後の退任が濃厚と見られるミランのフィリッポ・インザーギ監督の後任として、カルロ・アンチェロッティ、アントニオ・コンテ、ウナイ・エメリの3氏が有力候補だと伝えている。

　低迷を脱することができなかった今季をインザーギ監督とともに終えることを決めたミランだが、シーズン終了後の監督交代は濃厚と見られる。『ガゼッタ』は、最終的にはクラブ売却も含めた今後の状況が明確になってからシルヴィオ・ベルルスコーニ名誉会長が決断を下すとしながらも、アドリアーノ・ガッリアーニCEOが新監督候補の選定に動いているとしている。

　2001年から8年間ミランを率い、2度のチャンピオンズリーグ優勝などの成功をもたらしたアンチェロッティ監督は、現在もガッリアーニCEOとの良好な関係を維持。感情面では最も好ましい候補だとされるが、レアル・マドリーとの契約を1年間残しており、復帰を実現させられる可能性があるかどうかはマドリー側の決断次第と見られる。

　イタリア代表を率いるアントニオ・コンテ監督に関しては、ガッリアーニCEOは昨夏のユベントス退任後にも招へいを試みたことを以前に明かしていた。EURO2016まではアッズーリの指揮を執るため、仮にミランを率いるとすれば兼任の形が想定され、イタリアサッカー連盟の意向や古巣ユヴェントスの抵抗が問題となるかもしれない。

　昨年にもミラン監督候補に挙げられたセビージャのエメリ監督は、ここ最近再びミラン行きの可能性が取りざたされている。ヨーロッパリーグ連覇まであと一歩に迫る手腕が高く評価されるのに加え、条件面でも3人の中で最も問題が少ないかもしれない。

　セビージャとの契約は2016年まで残しているが、『ガゼッタ』によればわずか50万ユーロの支払いで契約を解除できる条項があるとのこと。クラレンス・セードルフ前監督への給与支払いが残り、インザーギ監督への支払いも加算される見通しから、出費を抑えたいミランにとっては好条件と見られる。

　一方で『コッリエレ・デッロ・スポルト』は、元イタリア代表監督のマルチェロ・リッピ氏およびフィオレンティーナのビンチェンツォ・モンテッラ監督のどちらかがミラン新監督として選ばれる可能性があるとも伝えている。

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