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中東へ向かうアギーレ氏が沈黙を破る

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 新天地としてUAEへ向かうことが決定した元日本代表監督のハビエル・アギーレ氏が、日本代表監督解任とスペインでの裁判騒動以来初めて沈黙を破った。メキシコメディアのインタビューに答えている。

 ブラジル・ワールドカップでグループステージ敗退に終わった日本代表の再建を託されたアギーレ氏だが、連覇を目指した1月のアジアカップではまさかのベスト8で敗退。レアル・サラゴサを率いていた際の八百長疑惑の浮上もあり、わずか半年で日本を去ることになった。

 メキシコ『エクセルシオール』によるインタビューで、アギーレ氏は解任の状況を振り返って次のように語った。

「2つの状況があった。まずはアジアカップで目標を達成できなかったという結果だ。その時点では、選手たちとメディアの前で、サッカー協会の会長が私の仕事の継続に向けたサポートを表明してくれた。だがちょうど私がいた頃のサラゴサの試合について捜査が行われていることが明らかになったこともあり、その1週間後に会長との会談に呼ばれた」

「私がプロジェクトに集中できるかどうかについて、今後に不安があるといった話をされた。この件でスペインへ行かなければならないことが、出てこないとは私も断言できなかった。そこで双方の合意により、契約を継続しないことを決めた。彼らも私も傷つく形ではなかった」

 八百長疑惑の一件では、3月にバレンシアの予審裁判所に出頭して事情聴取を受けた。裁判手続きは今後も長期間にわたることが予想されるが、現在の生活や仕事に影響はないという。

「当局に出頭し、事実関係を説明した。その日から現在まではすっかり落ちついた状態だ。こういうことに時間がかかるのは理解しているが、私は自分の仕事を続けていくだけだ」

「これからも当局が望む限り捜査は続いていき、どこかで判断を下す材料がそろったかどうかが判断されるだろう。捜査を終えるか続けるか、それ以上のことはない。今の時点で私が眠れなくなるようなことではない。時間がかかることは分かっている」

 アギーレ氏はUAEのアル・ワハダの指揮官に就任することが先日発表された。これまで母国メキシコのクラブや代表チームのほか、スペインの複数クラブを率いていた同氏にとっては、日本に続いて未経験の土地での新たな挑戦となる。

「メキシコで仕事をするチャンスもあったが、戻るときは別の形で戻りたいと思う。監督として一つのサイクルを終えたところなんだ。今は(メキシコには)私より準備のできた若い者たちがいる。私は別の役目を果たしたい」

「日本では専属の通訳がついていた。英語を話す者も多かったが、少し言葉を覚える必要もあった。アブダビでは英語も話せる者が多いし、交渉をしていても問題はないと感じられたよ。サッカーにおいてはボールが一番の言語なんだ。どの言葉を話していても同じことだ」
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