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サッキ氏:「アルゼンチン史上最高の選手はメッシじゃない。最も偉大なのはあの2人」

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イタリアの名将、かく語りき

 イタリアの名将アリゴ・サッキ氏がアルゼンチン『ナシオン』とのインタビューに応じ、アルゼンチン史上最高の選手について自身の見解を示した。

 サッキ氏が名を挙げたのは2人。ディエゴ・マラドーナ氏と故アルフレド・ディ・ステファノ氏である。その両氏に比べると、FWリオネル・メッシは劣った存在であるようだ。

「アルゼンチン最高の選手は、マラドーナとディ・ステファノだ。彼らはタイプこそ異なるが、優劣をつけることができない最も偉大な2人だよ。マラドーナはより才能があり、アルフレドはピッチのどんな場所にも顔を出していた…」

「メッシ? 今日の世界最高の選手だが、ディエゴのようなパーソナリティーは有していない。ディエゴはピッチのどんな所でもプレーできた。例えばイタリアのサッカーは美しくなく、ボールを使ったプレーを見せることがとても難しい。しかしディエゴはイタリア、またスペインでも違いを生み出す選手だった。誰もマラドーナを止められなかったんだ」

 メッシがアルゼンチン代表で成功を手にできない理由を問われると、次のように返した。

「メッシが一人いても、そのチーム自体のポテンシャルにはなりえない。メッシは代表チームではなく、バルセロナで簡単に勝利を手にしている。アルゼンチンに何が足りないか? それはプレーアイデアにほかならない」

「私はシルビオ・ベルルスコーニに常々言って聞かせたのだが、素晴らしい、重要な脚本を持ち得ない映画は、たとえロバート・デ・ニーロ、ジャック・ニコルソン、クルーニーが出演しても絶対に名作とはならない。骨組みというものが欠けているのだからね。サッカーも映画と同じであり、11選手がチームとしてのスピリットを持ち、監督がコレクティブかつ決定的なプレーモデルを提供しなくてはならない。それらのことに加えて、チームに才能のある選手がいれば最高だが、たとえいなくてもドイツのように成功を収めることは可能だよ。アルゼンチンはおそらく、一貫したプレーモデルとチームとしてのスピリットが欠けているんだ」

 サッキ氏はまた、メッシの代表引退についても自身の考えを述べている。

「今のメッシは希望を失っている状態だが、これから考えを改めるはずだよ。彼はサッカー、ファン、そしてアルゼンチンに借りがあり、それを返さなくてはならない。何より我々は、世界最高の選手の失うような事態を回避しなければならない」

 メッシとFWクリスティアーノ・ロナウドの比較を求められると、こう返答している。

「クリスティアーノは素晴らしいプロフェッショナルだ。メッシのような才能はないが、偉大な選手であることは間違いない。一度カルロ・アンチェロッティに会うためにマドリッドへと赴いたが、チームの練習前にすでに汗を流しているクリスティアーノを見た。彼は強靭な意志と情熱を持った選手だ。そう、情熱がなければ偉業は成し遂げられないんだよ」

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