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「10番」のポジションに回帰したメッシ…3-4-3への変更で受けた恩恵

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トップ下で躍動するFWリオネル・メッシ

 バルセロナFWリオネル・メッシは、指揮官が講じたシステム変更の恩恵を受けた一人かもしれない。スペイン『マルカ』が伝えた。

 ルイス・エンリケ監督は先月26日のリーガ・エスパニョーラ第24節アトレティコ・マドリー戦でシステム変更を断行した。従来の4-3-3ではなく、3-4-3を施行。この試合を2-1で制すと、第25節スポルティング・ヒホン戦(6-1)、第26節セルタ戦(5-0)でも同システムを使用して大勝している。

 また、L・エンリケ監督はシステム変更に伴いメッシのポジションを右ウィングからトップ下に変えている。右WGにはラフィーニャ・アルカンタラが入り、メッシにはルイス・スアレス、ネイマール、ラフィーニャを操りながら攻撃を司る自由が与えられた。

 過去を振り返れば、トップデビューを果たしたフランク・ライカールト政権でメッシは右WGに配置されていた。当時はサイドアタッカーとして、スピードと突破力を十分に発揮。コパ・デル・レイのヘタフェ戦での5人抜きゴールは、あの頃のメッシを象徴するエピソードとして今でも人々の間で語り草となっている。

 だがメッシが圧倒的な地位を築くきっかけをつくったのは、ライカールトの後任となったジョゼップ・グアルディオラ監督(現マンチェスター・シティ)である。グアルディオラ監督はメッシを“ファルソ・ヌエベ(偽背番号9・ゼロトップなどと称される)”の位置に据え、メッシはそこから毎シーズン50得点以上を記録するペースで得点能力を開花させた。

 フィニッシャーとして稀有の存在であることを見せ付けたメッシ。しかしながらL・エンリケ監督就任とルイス・スアレスの加入で、再びポジションを右WGに移すことになる。メッシ、スアレス、ネイマールの“MSN”はバルセロナの代名詞となり、得点・アシストを3者で分け合った最初のシーズンにチームは3冠を達成している。

 そのメッシのポジションを、L・エンリケ監督はまたも変える決断を下した。その背景には、チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦第1戦のパリSG戦で0-4と大敗したことがあったとされる。指揮官は第2戦での逆転を見据え、3-4-3導入とメッシのポジションチェンジで攻撃力倍増を図ったのだ。

 3-4-3移行後、バルセロナは3試合で13得点を挙げている。8日に行われるパリSGとの第2戦では、突破に少なくとも5ゴールが必要になる。L・エンリケ監督の策が吉と出るか凶と出るか…。本拠地カンプ・ノウでその答えが明示される。


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