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カタールW杯で話題…近未来的な判定システム・半自動オフサイドテクノロジーとは

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FWラウタロ・マルティネスの得点が取り消された

 カタールW杯が開幕し、連日熱戦が繰り広げられている。8年前はゴールラインテクノロジー、4年前はVARと、機械を用いた判定制度が導入されてきたが、今大会は半自動オフサイドテクノロジーが新たに導入された。

 早速、新テクノロジーは実力を発揮している。カタール代表vsエクアドル代表の開幕戦で開始早々に得点が取り消されたほか、22日のアルゼンチン代表vsサウジアラビア代表では前半27分のFWラウタロ・マルティネスの得点が取り消された。

 導入に至った経緯は、円滑な試合展開の実現にある。これまでVARは、攻撃側選手がボールに触れた瞬間をコマ単位で確認した後、手動で対象選手の最もゴールラインに近い部位にポイントを指定していた。指定すると自動でオフサイドラインが生成されるが、国際サッカー連盟(FIFA)によるとオフサイド判定の確認に平均70秒を要していたという。VARが確認するための待ち時間を短縮するため、この技術が採用された。

 今大会の半自動オフサイドテクノロジーでは、スタジアムの屋根に12台の専用カメラを設置。各選手から29のデータポイントを収集し、毎秒50回ボールを含めた正確な位置情報を割り出す。また、ボール内部に専用チップを埋め込み、選手がボールに触れた正確な瞬間も自動で検出する。この2つが組み合わさることで、自動的に・短時間で・正確なオフサイド判定を下すことが可能になるという。また、スタジアムの大型ビジョンとテレビ中継画面にはCGアニメーションによるオフサイドシーンの再現画像が表示される。

 もっとも、“半自動”という文字が示すようにすべてが機械化するわけではない。半自動オフサイドテクノロジーが示すボールに触れられた瞬間が正しいかを確認するほか、オフサイドポジションの選手がボールに触れていないもののオフサイドの反則に該当するような“主観的”な判定は人間が判断しなければいけない。使用されるのもVARの介入対象(得点・PK・1発退場)と同じであり、その他のオフサイド判定には影響しない。また、最終判定は依然として主審が下す。

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