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Jユースからの初勝利は来年に持ち越し、高校選抜は0-0ドローに「残念」

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[2.23 NEXT GENERATION MATCH U-18Jリーグ選抜0-0日本高校選抜 国立]

 日本高校選抜にとって“ノルマ”だった初勝利は来年へ持ち越しとなった。「NEXT GENERATION MATCH U-18Jリーグ選抜vs日本高校サッカー選抜」において日本高校選抜は過去3試合で1分2敗。それも相手は1学年下の世代に当たる高校1、2年生だっただけに、「絶対に勝利を」と必勝を期して臨んだが、最後まで1点が遠かった。70分間を無失点に封じたJ下部組織出身のGK置田竣也(星稜高)だが「代々勝っていないというのがあって、自分たちもしっかり意識して結果を残そうと言っていたんですけど。一般の人から考えて、『Jユースが勝つやろ』という感じがふつうはあると思うので、それをひっくり返してやろうと思っていましたし、逆に(自分は)Jユースを知っている分、ひっくり返せる部分を知っているつもりでしたけれど、それができなかったことが残念ですね」と勝てなかったことを悔しがった。

 両ワイドにサンフレッチェ広島入りしたFW浅野拓磨と湘南ベルマーレに加入したFW田村翔太の四日市中央工高(三重)の“ダブルエース”を配置し、中央にサガン鳥栖FW平秀斗(佐賀東高)を置くJリーガー3トップ。だが、やや前へ、前へと急ぎすぎた感のあったチームはなかなか思い通りの攻撃をすることができない。判断の遅れやトラップミスが目立ち、ディフェンス面でも前からのチェイスが相手の技術の高い中盤にかわされてしまうなど、なかなか流れを引き寄せることができなかった。

 それでも前半20分に平の中央突破からこぼれ球を浅野が決定的な左足シュート。30分にもカウンターから浅野がドリブルで持ち込み、田村が決定的なシュートを放った。そして後半開始から投入された右MF平岡翼(作陽高)のスピードが脅威に。DFとのスピード勝負を制し、PAでマークを外してシュートまで持ち込む高速アタッカーがゴールを予感させるプレーを続けていた。ただし野村雅之監督(作陽高)が「縦へのスピードに乗ると怖い選手がいっぱいいる。それが今年の特長。ここを多く出せなかった」と残念がったように、いい形でボールを運ぶことのできなかった高校選抜は縦一辺倒の攻撃となってしまい、効果的な崩しをすることができなかった。

 司令塔のMF松井修平(桐光学園高)は3月に控える欧州遠征へ向けて「自分たちの最後の精度だったり、ラストパスの精度だったりというのは、味方の特長を消すようなパスを出したりしてしまっていたので、もっとそこは気を使って、渡せればいいなと思います。(守備面でも)ディフェンスとの受け渡しやFWどこから行かせるかとかはっきりしていなかったので、これから話して改善していくしかないです」。初勝利を挙げることはできなかったが、次の目標がある。3月上旬の合宿などでチーム力を高め、欧州に挑戦する。

(取材・文 吉田太郎)

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