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MF石井陽主将「もっと全員が重く捉えなきゃいけない」。惜敗で開幕2連敗の前橋育英はより求め合って、修正して次節へ

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前橋育英高MF石井陽主将(3年=前橋FC出身)は厳しさと活気を求めて次へ向かう

[4.13 プレミアリーグEAST第2節 昌平高 4-2 前橋育英高 昌平高G] 
 
 昨年からの経験者を多く残す前橋育英高(群馬)は、開幕節(対FC東京U-18、0-2)に続いて競り負け、開幕2連敗。この日はU-17日本高校選抜FWオノノジュ慶吏(3年)のインターセプトからFW佐藤耕太(3年)が決めたゴールと、U-17日本高校選抜のレフティーCB山田佳(3年)の直接CK弾によって2度追いついたが、同じサイドから崩されての失点やセカンドボールの攻防での苦戦など課題が出ての敗戦となった。

 試合後、山田耕介監督は「修正点ばっかりでまだこれからです。何人かけが人もいるんでしょうけれども、もう一回しっかりとやり直します」とコメント。ボールを保持する時間の長かったFC東京U-18戦含めて力があるところも示しているだけに、細かなところから突き詰めていく。

 ボランチのMF石井陽主将(3年=前橋FC出身)は後半、FWをサポートする動きを増やして攻撃のリズムを向上させていた。だが、前半、ボールを受けに行き過ぎて、CBの動きを窮屈にしてしまっていたこと、また中盤でセカンドボールの回収ができなかったことを反省。改善することを誓っていた。

「(特にセカンドボールは)やっぱり回収しないとリズムも出ないっていうのも試合を通して感じたんで、そこは次に繋げていこうかなと思っています。(自分は)サイズがないんで、人より動く部分だったりとか必要だと思うんで、そのためにも予測だったりとか、相手より早く動くっていうところが大事だと思うんで、そこは練習からもっと突き詰めていこうかなと思っています」。ロングボールが増えて中盤が間延びしてしまったことも確か。チームとしても課題を持って取り組まなければならない。

 また、この日はチーム内での声が少なくなってしまっていた。石井は「やっぱりサッカーは全員でやるスポーツだと思うんで、やっぱり1人だけが出すんじゃなくて、もっと活気あるチーム作りをしていかなきゃなっていうのは感じています。負けてる時にどれだけ周りに怒ったりとか、鼓舞する声だったりとか、勝ってる時にチーム褒めたりとか、いい流れの時にもっとプラスな声出したりとか、もっと必要だなっていうのは感じました」。声は24年の前橋育英が掲げる5原則の一つ。苦しい状況を乗り越えた昨年を知る経験者が中心となって変えていく。

「プラスの声っていうか、『ほんとに切り替えてやるしかないよ』っていうところは去年から出てた選手も多いと思うんで、そこは去年3連敗した時みたいにもっと求めるとこはしっかり求めて、いい雰囲気であるところはいい雰囲気でやっていこうかなと思っています」。また、主将は「(現在の結果、状況を)もっと全員が重く捉えなきゃいけないかなと思ってます」と語る。次節は開幕2連勝中の川崎F U-18戦。1か月前の第6回 J-VILLAGE CUP U-18決勝で対戦した際には、2-2からのPK戦で敗れている。個々が危機感を持ち、「大事」と捉える一週間でチームを向上させて雪辱と、今季初勝利を果たす。

0-1の前半40分、FW佐藤耕太が右足で同点ゴール

1-2の後半10分にはCB山田佳が左足のCK弾で再び同点に


(取材・文 吉田太郎)

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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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