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[関東 ROOKIE LEAGUE]名門対決の開幕戦は流経大柏が3-2で前橋育英を撃破。先制点のMF加島宏樹は「無敗優勝」を掲げる

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前半12分、流通経済大柏高MF加島宏樹が先制点を喜ぶ

[4.20 関東ROOKIE LEAGUE Aリーグ第1節 前橋育英高 2-3 流通経済大柏高 時之栖うさぎ島G] 

 20日、関東・静岡の強豪校の1年生が90分間ゲームのリーグ戦で力を磨く「2024 関東 ROOKIE LEAGUE」が開幕した。Aリーグ第1節の前橋育英高(群馬)対流通経済大柏高(千葉)戦は流経大柏が3-2で勝利。目標の無敗優勝へ、白星発進した。

 前半は流経大柏の個の力、迫力のある攻守が目立つ展開だった。184cmCBメンディーサイモン友の高打点ヘッドやMF三角小次朗のしなやかなドリブル、FW渡辺瞳也のキープ、ターンからのシュートなどでゴールへ迫る。

 また連動した守備で高い位置での奪い返しを見せる。その流経大柏は11分、左サイドで攻撃のテンポを上げていたMF千葉友翔がPAへ鋭いパス。前を向いた渡辺がファウルで止められ、PKを獲得した。これをMF加島宏樹が右足でゴール。立ち上がりから攻守が噛み合う中で先制に成功した。

 加島は、「今日のために強度の高い練習を積み重ねてきて、最初の5分、10分、相手を見ながらでも、自分たちのプレーを崩さず前から行くっていうのをみんなで共通意識持ってやっていたんで、その中でPKという形で点を決めれてとても嬉しいです」と振り返る。

前半12分、MF加島宏樹が先制ゴール

 その加島はボランチの位置で余裕を感じさせる動き。「自分の足元は自信はありますし、周りを見ながらやるっていうのは僕の特長の1つかなっていうのはあるので、余裕持ってプレーできてるっていう風に見てもらえるのは凄く嬉しいです」。チームに落ち着きをもたらす加島を中心にボールを動かし、サイドのコンビネーションを活かした攻撃。また、CBメンディーがインターセプトから豪快に攻め上がり、スルーパスを通すシーンもあった。

 一方の前橋育英は時間が経つに連れて強度に慣れ、パスのテンポが向上。MF松下歩夢らが判断速くボールを繋ぎ、左SH吉沢奏が鋭いドリブルで縦突破にチャレンジしていた。サイドからの攻撃でチャンスを作った一方、前線では164cmのFW立石陽向が体を張って奮闘。だが、流経大柏は23分、CKの流れから千葉の右クロスをメンディーが豪快なヘッドで決め、2-0と突き放した。

前半23分にはCBメンディーサイモン友が追加点

 流経大柏は後半4分にもFW福田明史が加点。一方の前橋育英は185cmのCB安西健吾が出足鋭く奪う回数を増やしたほか、後半はCB小林惺十郎との2人でビルドアップの質を向上させる。

 そして、16分、立石が相手の隙を逃さずに決めてゴール。交代出場のMF安藤大地らが反撃を加速させた前橋育英は、終了間際にもMF笹蒼尉のパスから立石が再び決めて1点差とする。だが、MF箱田航大が獲得したPKを活かせず、1点差で試合終了。流経大柏は後半、集中力が低下した部分もあったというが、白星発進を果たした。

 加島は横浜FMジュニアユースから「プレミア(リーグ)とかでよく見てたし、ボールを大事にしながら、でも勝利にこだわるところだったり、日頃のところで言うと、自分を常に成長させられる、そういう環境が整ってるかなっていう風に思ったので選びました」という理由で流経大柏へ進学したという。

 憧れの存在にMFルカ・モドリッチを挙げる加島は、「まずは全国3冠とか、そういう大きい目標を掲げながら、自分としてはすぐAの方に、プレミアの方に合流して、すぐ代表とか呼ばれるような、そういう大きい存在になりたいっていう風に思います。(ROOKIE LEAGUEは) やるからには優勝を狙いに行って、無敗優勝っていうところは常に目標として掲げながらやっていきたいです」と力を込めた。流経大柏は現京都DFの宮本優太らを擁した15年に無敗V。その世代は高校3年時にインターハイで優勝し、選手権も準優勝している。大目標を実現させるために、ROOKIE LEAGUEから勝利と成長を目指す。 

流経大柏は強度の高い守備とサイド攻撃でリズム

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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