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今大会初ハットの新爆撃機ミュラー「全部きれいに決められた」

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[6.16 ブラジルW杯G組 ドイツ4-0ポルトガル サルバドール]

 前回大会得点王が、初戦からエンジン全開だ。ポルトガル代表と対戦したドイツ代表は4-0の快勝を収めたが、その中で眩い輝きを放ったのがMFトーマス・ミュラーだった。

 10年南アフリカ大会を20歳の若さで迎えたミュラーだったが、フル代表デビューは大会開幕のわずか3カ月前の10年3月だった。しかしW杯デビューとなった初戦のオーストラリア戦で先発出場を飾ると、いきなりゴールを記録。その後、快進撃を続けるチームの貴重なフィニッシャーとして最終的に5得点を奪い、フォルランやビジャとともに得点王に輝いた。

 あれから4年――。経験を積んだ若武者はチームの主軸として、再び大舞台に戻ってきた。ポルトガル戦では1トップの位置に入ると、前線にとどまるだけでなく左右に開いて中央にスペースを生み出すなど、献身的な動きを続ける。しかしこの男が最も輝くのは、やはりゴール前だ。

 前半12分にPKで先制点を奪うと、その後もどん欲にゴールを狙った。すると前半終了間際、MFトニ・クロースのクロスに対して相手DFの死角から姿を現すと、鮮やかなトラップから左足でゴールに流し込んで自身2点目を奪取。さらに、後半33分にはMFアンドレ・シュールレのクロスのこぼれ球を押し込んで、今大会初となるハットトリックを達成した。

『ESPN』によると、試合後にミュラーは「初戦でハットトリックできたのは純粋にうれしいよ。全部きれいに決めることができたからね」と喜びの声を届けると、前半37分にDFペペから頭突きを食らった場面を振り返り「ペペに当てられたように感じたんだ。ただ、僕は彼が退場するように影響を及ぼすことはできないし、そもそも退場させるためにプレーしていたわけじゃないんだ」と語った。

 ドイツ国内ではFWが本職でない選手を1トップの位置に配する「ゼロトップ」に懐疑的な意見もあったが、この試合の結果で黙らせることになるだろう。爆撃機と呼ばれ得点を量産した名選手ゲルト・ミュラーと同じ名前、同じ背番号13を背負う新爆撃機は、母国に24年ぶりの歓喜をもたらすために今後もゴールを狙い続ける。


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