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東京Vの2012シーズン初ゴール、19歳MF小林主将「きのうからイメージしていた」

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[3.4 J2第1節 東京V2-0松本山雅 味スタ]

 若き主将が存在感をみせつけた。弱冠19歳にして背番号10を背負い、腕にはキャプテンマークを巻いた東京ヴェルディのMF小林祐希がそのプレッシャーを跳ね除け、東京Vの2012シーズン初ゴールを奪ってみせた。

 0-0で迎えた後半6分、相手DFのクリアボールを拾うと迷うことなく左足を一閃。低い弾道のミドルシュートはゴール前の味方選手に当たるとコースが変化。ゴール右へ吸い込まれ、先制点が決まった。試合後、小林は「昨日から自分がゴールを決めるとイメージしていた」とキッパリ。「他のチームの人に『(この距離からでも)打つんだぞ』というのを植え付けられた」と胸を張った。

 昨季、東京Vユースからトップ昇格を果たすと、34試合に出場し、主力に定着。2年目となった今季は主将に就任すると、背番号も21番から10番へ変更された。本人は「自分はつけてる番号とかキャプテンとか、まったく意識してないので」と淡々と話すが、クラブやサポーターからは大きく期待がかかっていた。そして迎えた開幕戦で早速のゴール。「出来は100点満点中30点くらい。1点じゃ満足できない」と話したが、こう着した試合を動かす先制点。その働きは十分に及第点に値するものだった。

 先制点を決めた後には、サポーターの待つゴール裏へ一目散に駆け寄った。「応援しているサポーターには本当に感謝している。その気持ちがあった。俺が一番にJ1昇格、優勝を望んでいるというのを皆に知って欲しいと思ってる」。チームを思う主将としての強い気持ちがあっての行動だった。

 今季の目標については「J2で優勝。きょうは勝ったけど、このくらいの試合では満足できない。まだ41試合が残っているし、ここからスタート」と力を込めた。19歳の若き主将が悲願のJ1昇格をめざす東京Vに、まずは大きな開幕戦勝利をもたらした。
 
(取材・文 片岡涼)

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