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“特別な日”になでしこが始動、FW丸山「1年前?覚えてます」

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 人一倍、特別な思いでキャンプインした。ロンドン五輪に出場する日本女子代表(なでしこジャパン)は9日、千葉県内に集合し、11日に東京・国立競技場で行われるオーストラリアとの壮行試合に向け、合宿をスタート。最終メンバー18人に滑り込みで選出されたFW丸山桂里奈(大阪高槻)は「今日は何の日か覚えてますか?」と報道陣に聞かれると、「ドイツ戦で点を決めた日。覚えてますよ」と笑顔で即答。なでしこがロンドンに向けて“特別な日”に始動したことに、個人的な縁も感じていた。

 昨年7月9日に行われた女子W杯準々決勝・ドイツ戦。途中出場の丸山が延長後半3分に決勝点を決め、開催国のドイツから初勝利を挙げるとともにW杯初のベスト4進出が決定。史上初の世界一へ勢い付けた一戦だ。

 あれから1年。昨年9月11日の五輪アジア最終予選・中国戦(1-0)で右膝前十字靭帯損傷の重傷を負い、長期離脱を強いられた丸山にとっては苦しい1年にもなったが、「あっという間でした。あのときはケガをするなんて想像もしていなかったけど、またこうして戻ってくることができて、ケガをしてよかったと今は思っています」と前向きに振り返る。

「ケガをする前より精神的に強くなった。ロンドンに懸ける思いは強いものがあるし、そこで活躍するチャンスももらえたので、今ならケガをしてよかったなと思えます」

 そのチャンスを与えてくれた佐々木則夫監督の期待に何としても応えたい。丸山の思いはその一心だ。「北京ではメダルを取れず、悔しい思いをした。そのときからノリさん(佐々木監督)と『絶対にメダルを取る』と4年間やってきた。ノリさんのサッカーを自分たちがピッチで出せれば、絶対に結果は出せると思っています」。五輪でのメダル獲得へ、今度はロンドンで1年前のゴールを再現するつもりだ。

(取材・文 西山紘平)

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