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「外部への発言良くない」選手に釘刺すハリル、チームの団結求める

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会見で厳しい表情を見せるバヒド・ハリルホジッチ監督

 会見場に緊張が走った。ウクライナ戦を翌日に控えた公式会見。日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督が、代表チームを取り巻く現状に苦言を呈した。

 低調な試合内容に終わった23日のマリ戦(1-1)後、ハリルジャパンに対する批判の声は強まり、選手の間でも危機感が強まっている。取材に応じる選手の口からはさまざまな意見が飛び出しており、チームが決して一枚岩ではないのは明らかな状況だ。

「日本だけではないが、W杯が近づくと、緊張感が高まっていく。その中でいろんな人のいろんな発言がある。少し発言が多いところはあまり良くないかなと思うが、それぞれが仕事を実行するだけだ」。会見でそう口火を切った指揮官は「もちろん日本だけではないが、メディアはスキャンダル、話題になるものを常に探している」とメディアを非難すると同時に、「我々のところで問題があれば内部で解決するものだ。外部に対する発言はあまり良くない」と、選手に対しても釘を刺した。

「内容が良くなければ、『監督が良くない』『監督の言っていることが理解できなかった』という発言も出てくるかもしれないが、それはどのチームでも同じだ。W杯に向けて全員の理解を深めていきたい」。選手との信頼関係をあらためて構築していきたい意向を示し、「全員が団結して、すべての面で一体となっていかないといけない」とチームの団結を求めた。

「これからは我々はしっかり一体感を持って進まないといけない」。そう話すのは危機感の表れか。「たくさんのスタッフがいて、選手がいる。スタッフには外国人もいるが、私たちも日本人の気持ちで挑んでいる。みなさんにも他のスタッフにも、そのように扱ってほしい」。その言葉からはスタッフ間でも意思疎通が取れていない現状をうかがわせた。「私も責任を持って行動するが、チャンスが訪れた選手にもしっかり責任を持って行動してもらいたい。同じ船に乗っているからだ」。チームを束ね切れない指揮官の懇願のようにも聞こえた。

(取材・文 西山紘平)

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