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“スター選手キラー”DF酒井宏樹、ドイツ戦前に謙遜「ネイマールにもほとんどやられてる」

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DF酒井宏樹(浦和)

 かつて所属していたフランス1部マルセイユで、パリSGのFWネイマールらを封じて名を上げたDF酒井宏樹(浦和)。日本代表で強豪国と戦う際も対峙する相手のほとんどがスター選手であると言って過言ではなく、カタールW杯初戦で戦うドイツも例外ではない。

 ドイツ代表は、酒井とマッチアップする2列目の左にレロイ・サネが入ることが濃厚で、2列目で流動的にポジションをとるジャマル・ムシアラ、セルジュ・ニャブリと対峙することもありそう。どの選手も高い位置で前を向かれてはいけない選手ばかり。しかし、酒井はそれを逆手にとるつもりだ。

「誰が出ても世界的な選手なので、難しい局面は試合中に何本かあると思う。でも、逆に僕としてはスカウティングしやすい。誰もが知ってる選手なので、クセだったり、こういうプレーをするというのがわかりやすい。うまくいいイメージで対応はできるのかなと思う」。気負う様子もなく、穏やかな口調の中に自信をのぞかせる。

 そんな酒井が考えている“ディフェンダーの仕事”がある。それは「チームとして相手の長所を消すこと」だ。酒井はネイマールとのマッチアップを引き合いに出し、「局面で見て、僕が1対1を制している場面は結構少なくて、ネイマールにもほとんどやられてる。8割やられて2割ぐらい止めてる。その2割をみんなが報道してくれている」と謙遜含みで説明し、このように言った。

「ディフェンダーなので、よっぽど能力差がない限り、止めてるという感覚はない。相手が嫌がるようなプレーをするのがディフェンダー。たとえ僕が抜かれても、その後、センターバックが回収できるというのも、自分たちにとっては止めたという感覚です。チームとしてその選手の長所を消すことができたら、それは止めたと捉える。仕事をさせないという部分にフォーカスをしていきたい」

 調子の方もここに来てしっかりと上げている。所属の浦和では11月5日のJリーグ最終節が累積警告による出場停止だったため、公式戦は10月29日が最後。試合間隔が少し空いていたが、17日のカナダ戦(●1-2)に先発して45分間プレーし、「しっかり汗もかきましたし、気候に順応したと思う」と話した。

 実はこれは4年前と似通った状況。18年ロシアW杯前の時も本大会前に負傷があったが、開幕直前の国際親善試合に途中出場してコンディションを整え、初戦のコロンビア戦での快勝に貢献した。「前回は初戦に間に合う自信も、良いパフォーマンスができる自信もあって、特に心配はしていなかった。今回も、自分としてはケガしているところがあるわけでもないので、良い状態で臨めていると思う」と満を持した状態でドイツ戦を迎える。

(取材・文 矢内由美子)
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