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アジア得点王・U-20日本代表FW熊田直紀が世界のゴールを揺らす「楽しみしかない。アジアよりも強い相手が揃っている」

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FW熊田直紀(FC東京)

 アジア屈指の若手ストライカーは、いつも通りに不敵な笑みを浮かべた。U-20日本代表は21日午後6時(日本時間22日午前6時)にU-20ワールドカップのグループリーグ初戦でU-20セネガル代表と対戦。FW熊田直紀(FC東京)は「楽しみしかない。アジアよりも強い相手が揃っていると思うので、自分たちの巧さがどれぐらい通用するか楽しみですね」と語った。

 熊田は3月のU20アジアカップで得点を量産。5ゴールを挙げてアジア得点王に輝いたストライカーだ。感情の起伏は少ないが、みなぎる闘志は隠せない。日本から出発した時点で鮮やかだった髪の色はさらに短く、そして明るい色に変化。「染め直しました。(高橋)仁胡が美容師を呼んでくれて、切ってもらいました」と気合を露わにした。

 15日にはU-20アルゼンチン代表と対戦した。1-2で敗れはしたものの、各選手は手応えを口にする。熊田もその一人だ。「全体的にそこまで空中戦や球際の部分では負けていない。アジアの方が多少粗いチームが多いけど、そういう面ではそこまで大きな差は感じなかった」。個人の力も、組織力も相手が上。だが「自信は全然ある」と胸を張った。

 今シーズンにFC東京の育成組織からトップチームに昇格。高い攻撃力を持ったアタッカーが揃っているため、J1リーグでは途中出場の1試合のみ。しかし、W杯に照準を合わせ、虎視眈々と準備を進めてきたという。「自分の中でW杯のためにコンディションを整えてきた。試合に出れていなくてゲーム体力が落ちていたので、個人的にしっかりコンディションを徐々に上げていくことは自分の中で考えていましたね」と自信を見せる。一方で、コンディションはいいかと聞かれると「いや、普通ですね」とニヒルに笑った。

 今大会は100%を出すことがテーマだという。「100%の自分を出せばどんな形でも点を決められる。最高のコンディションを整えて、常に目の前の試合を戦うことが目標です」。アジア得点王の看板を引っ提げて、世界のゴールを揺らすつもりだ。

(取材・文 石川祐介)
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