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松木玖生はパリ五輪一次予選初陣で1Aと2PK誘発、1年3か月ぶりのU-22日本代表にも「良い収穫」

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MF松木玖生

[9.6 U23アジア杯予選GL第1戦 日本6-0パキスタン マナーマ]

 2つのPKを誘発するプレーと1アシストで6-0という圧倒的なスコアを演出した。1年3か月ぶりに再合流したU-22日本代表で存在感を見せたのはMF松木玖生(FC東京)だ。

 4-3-3の右インサイドハーフで先発し、3-0で折り返した後の後半5分。細谷真大から出たパスに勢いよく走り込むと、PA内で相手DFにタックルを受けてPKを獲得。これを細谷が決めると、さらに同14分には西尾隆矢のパスをPA内でもらって相手のファウルを受け、PKを得た。これを藤田譲瑠チマが決めて日本は5-0とした。

「ハーフタイムに大岩(剛監督)さんからあまり動きすぎるなと言われた」(松木)というほどの厳しい暑さと湿気の中で、約10分間で2つのPKを得た松木のプレーは日本を一気に楽にさせた。「自分の長所は飛び出しの所やうまくスペースを見つけるところ。長所を見せることができた。「PKを2回取れたのは良かった」と胸を張った。

 松木自身がPKを蹴る選択肢については「キッカーは細谷君と譲瑠で決まっていて、ミーティングでもフィーリングの良い方が蹴れということに決まっていた」(松木)という。「(2度目は)真大君もハットトリック(のチャンス)だったと思うけど、ジョエルが蹴りたそうで。でも、練習で2人とも良いPKをしていたので自信を持って託せると思った」と背景を説明した。

 PK奪取だけでなく。前半44分には相手DFをかいくぐりながらドリブルで持ち運び、逆サイドにコースもタイミングもドンピシャのパス。三戸舜介が決めたチーム2点目を“アシスト”した。

 一方で、前半31分には斉藤光毅の折り返しにゴール前でフリーになりながらも合わせることができない場面も。しかし、「自分も久しぶりのこのカテゴリーだったので、最初は合わせることに苦労した。後半は味方の選手が使ってくれながら、自分も味方を活かすことができた。そこは良い収穫だったと思う」と冷静に振り返る。

 U-20ワールドカップが終わり、次の目標はパリ五輪。U-22世代でも松木が果たす役割はどんどん大きくなっていきそうだ。

(取材・文 矢内由美子)

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矢内由美子
Text by 矢内由美子

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