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法政大、2年ぶり決勝進出がラストプレーでスルリ…2点差演出の渡邉光陽「2点差が一番危ないと」

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法政大が4強敗退

[9.8 総理大臣杯準決勝 法政大2-2(PK3-4)富士大 セイホクパーク石巻フットボール場]

 ラストプレーを守り切ることが出来なかった。法政大(関東6)は1-2で迎えた後半アディショナルタイム4分、GK中川真(4年=徳島市立高)が弾いたクロスボールのこぼれ球をFW松田空良(3年=青森山田高)に蹴り込まれて延長戦に持ち込まれた。

 そのまま延長戦も終了。PK戦では2人目で蹴ったDF日高華杜(2年=大津高)が枠上に外して失敗。中川が5人目を止めて何とか食い止めたが、折り返しで蹴ったMF青木俊輔(3年=東福岡高)が外してしまい、敗戦が決まった。

「前半粘り強く戦って、後半に先制点を奪ったまではよかったんですけど、どうしても押されてしまって失点してしまった。交代枠も含めて俺の責任。選手は頑張ってくれていたので、勝たせられなくて申し訳なかったなと思います」(井上平監督)

 総力戦となっていた。この日はDF今野息吹(4年=三菱養和SCユース/G大阪内定)がコンディション不良でベンチ外。先発したDF松岡迅(4年=前橋育英高)も前半のみでの交代となり、右太腿前の肉離れから復帰したばかりのDF渡邉光陽(3年=尚志高)が緊急出場していた。

 ただその渡邉が試合の流れを大きく引き寄せた。後半25分の場面ではゴール前の浮き球からFW久保征一郎(4年=FC東京U-18/水戸内定)が放ったシュートのこぼれ球を押し込んで先制点を記録。同28分には渡邉が左足で蹴ったシュートがポストに当たって跳ね返ったボールをMF揖斐俊斗(3年=柏U-18)が流し込んで、リードを2点に広げた。

 しかし結果は上記のとおり、この2点のリードを守り切れずに、PK戦の末の敗戦となった。渡邉も「2点差が一番危ないとは毎試合、毎試合言われていた。声も出して、チームとしても集中している意識でいたけど、ラストプレーで失点するというのは関東リーグでも続いていて、そこを改善できなかったというのが、自分たちの弱みだなと思いました」と反省。

 そして「そこはもっとチームとして粘り強く戦えるようにならないといけない」と気を引き締めると、「関東リーグの前期はなかなか勝てなかったけど、大臣杯で勝てたことでチームがいい雰囲気になりつつある。リーグ再開までの残り期間でさらにチーム力を高めていって、インカレでリベンジしたいので、関東リーグの後期を勝ってインカレ出場権を獲得したいなと思います」と次なる戦いに目を向けた。

(取材・文 児玉幸洋)
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児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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