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ゴールパフォーマンスに批判殺到…“一緒に踊った”チッチ監督が反論&熱弁「ブラジルの歴史や文化を知らない者に言うことはない」

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ブラジル代表のチッチ監督

 ブラジル代表のチッチ監督が8日、カタールW杯準々決勝クロアチア戦の記者会見に出席し、一部で批判を浴びているゴールパフォーマンスに言及した。

 グループリーグ初戦のセルビア戦(○2-0)以降、ゴールが決まった際にはコーナーフラッグに集まり、チーム全員で爆発的な喜びを表現してきたブラジル代表。選手たちは次第にサンバのダンスも踊るのが恒例となり、決勝トーナメント1回戦の韓国戦(○4-1)の3点目では、チッチ監督もダンスの輪に加わっていた。

 一方、ダンスはプレーの再開を待つ間にも行われており、一部では「相手に対する敬意がない」などといった批判も巻き起こった。この日の記者会見でも「ゴールセレブレーションに集まる批判についてどう考えているか?」という質問がブラジル国外の記者から投げかけられる場面もあった。

 それでもチッチ監督は堂々と振る舞った。「私が責任を負っているのは、私の代表チームではなく、ブラジルの代表チームだ。申し訳ないが、ブラジルの歴史や文化を知らない者に言うことはない。私と私の仕事を重ね、私の歴史を知っている人々との関係性を持ちたい」。そう前置きした上で「私はブラジルの文化、そしてこのチームを尊重している。ダンスをする選手たちがたくさんいる。それはブラジルの文化であり、他の人々の尊厳を傷つけるものではない」と断言した。

 加えて「ダンスは若い世代とのつながりだ。私はもう61歳で孫のように思えるような選手たちと仕事をしているが、彼らとのつながりを生み出してくれる。自分のことをよく知る人と、知らない人、どちらと関係性をつくっていきたいかというと、価値があるのは前者だ」と述べ、国外からの批判を気にしない姿勢を強調した。

 韓国戦で見せた自身のダンスについては「いまいちな踊り方だったから、彼らに私を隠してもらうように頼んだんだ」と笑みを見せつつ、「もっと練習しなければならない。分かっている。肩が凝りそうだ(笑)」とユーモアを込めて振り返った。それでも「(選手の求めで)踊らなければいけないなら踊るよ」と今後もダンスを続ける姿勢を明言した。

 さらにチッチ監督は「ブラジルのフットボールのアイデンティティは私だけのものではない。昔々の起源から今に至るまで、関わってきた全ての世代から成り立っている」と指摘。ダンスに表れる歴史や文化も内包し、「プレッシャーのなか、体がちぎれるリスクがあっても、そうやってプレーをする勇気を持つ。これが私の信じるフットボールであり、われわれはそうやって前に進んでいくんだ」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)

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